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Ramleh “Grudge For Life”
実は、このRamlehのアルバムは、当時、付き合いがあったThe Gerogerigegegeの山之内純太郎くんから交換で頂いたものなんです。それで、聴くまでは、典型的パワ・エレだと思っていたのですが、実は、この作品作成の少し前に、Gary MundyはPhilip Bestと組んで、新Ramlehを始めたばかりで、音楽性も大きく変わっており、聴いてビックリした記憶があります。Ramlehのバイオグラフィーは以前に書いてありますので、そちらを参考にして下さい。この時期のRamlehは、初期の典型的パワー・エレクトロニクスのスタイルから、Mundyの志向がガラッと変わって、Skullflowerのようなギター・ノイズになったばかりで、本作品でも、バックはギターとベース(+オルガン)だけで全曲通してやっています。これを通して聴いた時は、文字通りのパワ・エレじゃなくて、がっかりしたのですが、今回、聴き直してみて、そのかっこ良さに気付きました。まるで、ヘビーなロックを聴いているようなリフとサウンドで、そこに、パワ・エレで鍛えたヴォーカルが乗り、ドラムレスの「ハード・ロック」のようです。しかも、リフやメロディまでありますから、それまでのRamlehファンは驚いたと思いますよ。しかしながら、こう言う変遷もあって、今のRamlehがある訳ですし、この前作品辺りでは、既にオルガン演奏によるメロディも含んでいた訳ですので、必然だったのかもしれませんね。皆さんも意外なRamlehのアルバム、聴いてみてください❗️ https://youtu.be/WyZJGZqO1_0 #Ramleh #GrudgeForLife #Vis-A-VisAudioArts #FeedbackNoise #NoiseRock #Experimental #Rock #Guitar #Bass #GaryMundy #PhilipBest #BrokenFlag
Noise / Industrial Vis-A-Vis Audio Arts 0円Dr K2
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GUM “20 Years In Blue Movies And Yet To Fake An Orgasm”
GUMって知ってますか? 私も殆ど知らずに購入したGUMのセカンド・アルバムです。GUMは豪州のバンドで、メンバーはAndrew CurtisとPhilip Samartzisのデュオです。GUMは1989年に結成されていますが、バイオグラフィーは調べましたが、あんまり情報はありませんでした。本作品は彼等のセカンド&ファイナル・アルバムになりますが、1986年〜1990.年までこのデュオで活動しています。その間に1枚の7㌅や2枚の12㌅、そして後の2004年には米国の23Fiveより2枚組CD(多分アーカイブ的なもの)をリリースしてます。解散後、Samartzisは、ソロで、サウンド・アーティストとして活発に活動しており、多数のコラボなどの作品をリリースしているようです。 それで本作品なのですが、何と❗️Throbbing Gristleの名曲”Blood On The Floor”のカバーが収められており、そこにはKraangことJohn Murphyが客演しています。それでA面1曲45回転、B面1曲33回転と言う変則アルバムで、そのA面がTGの”Blood On The Floor”なのですが、これははっきり言ってカッコいいです。生ドラムとファズかけたギター(?ベース)、それにMurphyのよるヴォーカル。最初はガチャガチャしたタンテのノイズから始まり、やがてドラムが入ってきて、曲になっていきますが、リズムがあるだけでも聴き易いですし、またTGのロックのメタファーを受け継いでいるとも言えます。あと、最後にちょっとしたギミックがありますが、これは今は秘密にしておきます。それでB面 “Melted Limp Fallout”ですが、こちらはビートレスなコラージュ曲ですが、かなり雑なコラージュ、と言うか音の繋げ方をしています。正直、こちらも45回転にして収録時間を締めた方が良かったかも。多分、タンテやテープ音、オルガン、ヴァイオリンなどを使っていると思われますが、一曲としてはちょっと散漫な印象を持ってしまいました。そんなGUMですが、A面の”Blood On The Floor”だけでも聴く価値はあると思いますので、見かけた方は聴いてみてください! A “Blood On The Floor” https://youtu.be/UcbEN9BwDQA #GUM #20YearsInBlueMoviesAndYetToFakeAnOrgasm #SelfRelease #Australia #Industrial #Collage #ThrobbingGristle #BloodOnTheFloor #AndrewCurtis #PhilipSamartzis #JohnMurphy
Noise / Industrial G.U.M.(Self Release) 不明Dr K2
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Bastard Noise / Xiphoid Dementia ”Human Extinction Engine”
今や、完全にヴィーガン・ストレートエッジになったEric Woodがやっている(が率いている)ベテラン・ノイズ・ユニットBastard Noise (BNと表記)とEgan BuddのソロノイズユニットXiphoid Dementia(以下、XDと表記)のスプリットLP盤。後者は寡聞にして知らず、申し訳ないです。それでBastard Noise (以下BNと表記)についてはバイオグラフィーを書いてみます。BNほ1991年にEric Wood, Henry Barnes, W.T. Nelsonの3人で結成されたことになっていますが、その母体として、Man Is The Bastardというパワーヴァイオレンス・バンドが1990年にEric Wood (Vo, B), Joel Connell (Drs), Henry Barnes (G, Electronics), Aaron Kenyon (Vo, B)に加えて、Shawn Connell (Charred Remains名義の時はGで参加)によって結成されています。ただ、それぞれのメンバーがバンドの掛け持ちをしていましたので、Man Is The Bastardは1997年に消滅しています。その年から、Eric Woodは BNを本格的に始めます。その時からメンバーに名を連ねていたアーティストは、Henry Barnes, Danny Walker, Joel Connell, W.T. Nelson, John Wieseがいましたが、現在ではBNはEricのソロユニットとなっているようです。なお、XDの方は先述しましたように、詳細は不明ですが、Eganが1990年から録音(宅録?)を始めたノイズユニットで、2002年に最初のリリースが確認できます。 そんな訳で、今回、どう言う経緯でこのスプリット盤が出来たのか?よく分かりませんが、取り敢えず、内容を紹介します。 BNは、独特のオシレーターの音と共に、リバーブを効かせた茫漠とした音に、人間の業を呪うようなEricのヴォーカルと女性(?)によるデス・ヴォイスが聴かれ、更にオシレーターが暴れ回る曲はもう「反人間性」を表明しているかのようです。また細かい電子音の操作も堂に入ったもので、テクニック的にも完全にベテランの域ですね。一方、XDは、広い空間性を持った曲を提示しており、ダウンテンポした大胆なリズムを入れたインダストリアルな音作りで、物凄い完成度の音楽を体感することが出来ます。とても米国のパンドとは思えず、独逸のGenocide Organにも匹敵する内容です。この作品が素晴らしいのは、 多分、マスタリングによるものかもしれませんが、クレジットが無いので、それを誰がやったかは不明です。と言う訳で、このスプリット作品は現行の米国インダストリアル界の一面を丸ごと体験できますので、是非とも、ノイズ・リスナーやノイズ・ミュージックに興味のある方には聴いて欲しい作品だと”確信します。是非‼️ A1 Xiphoid Dementia “Malevolence” A2 Xiphoid Dementia “Spirals” A3 Xiphoid Dementia “Fangs” B1 Bastard Noise “Avenge the Global Animal Holocaust By Any Means Necessary” B2 Bastard Noise “Mandatory Human Exit” B3 Bastard Noise “Cries From the Pterosaur Graveyard” B4 Bastard Noise “Extraterrestrial Spring Evening” https://youtu.be/fKUsA6CFNDo?si=zUo5ZpSdknHTKFxO #BastardNoise #XiphoidDementia #HumanExtinctionEngine #PhageTapes #Terror #ExistenceEstablishment #ScryRecordings #EricWood #EganBudd #PowerElectronics #Industrial #SplitAlbum
Noise / Industrial Phage Tapes, Terror, Existence Establishment, Scry Recordings 不明。Dr K2
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The Nocturnal Emissions “Drowning In A Sea Of Bliss (Anthems of Meat Generation)”
Nocturnal Emissions (以下NEと表記す)は、1970年代末にNigel Ayersが中心になってDerbyshireで結成され、1980年にLondonに移っていたサウンド・アート・プロジェクトで、今までに様々なスタイル(電子音響、ミュージック・コンクレート、ハイブリダイズド・ビート、サウンドコラージュ、ポスト・インダストリアル、アンビエント、ノイズ・ミュージックなどなど)を取りながら、多数のレコードやCDをリリースしてきています。この時期は、Danny AyersとCaroline K(2008年没)が協力していましたが、1984年以降はNigelのソロプロジェクトとして活動をしています。そして1990年から1992年には欧州や英国及び米国で、暗黒舞踏とNEはコラボをしています。日本人の振付師白石ポッポ(?)が主なコラボレーターになっています。また、この辺りで、NEは、状況主義者(或いはシチュエーショニスト・インターナショナル?)の影響もあって、”Magick”, “Stone Circles”, “Techno-Shamanism”, “Neo-Paganism”, “Animism”, “Fortean Research”からのアイデアなんかを益々取り入れています。更に、マンチェスターのTVディレクターCharlotte Billによるアニメ映像ともコラボレーターとして参加しています。CharlotteはNEのオフィシャルなメンバーではなかったですが、The Fallのメンバーの1人になっています。また、NEは、後に、AAA (Association of Autonomous Astronauts)のケルト部隊とも関係を持つようになりました。 それで、本作品なんですが、NEとしては3枚目のアルバムになります。私が興味を持ったのは、当時、このアルバムのレビューを秋田昌美さんがしていて、結構、誉めていた(と記憶している?)のもあった訳です。リアルタイムでは買えなかったんですが、何とか欲しいものだなあと思って狙っていたんです。まあ、それは置いておいて。このアルバムの完成度は凄いです。彼等の得意とする情報心理戦的音響が途轍もないスピードで現れます。まあ要するにサウンド・コラージュなんですが、ネタがそれぞれ怪しい訳ですよ。多分、戦争とか事件とか疾病とか軍隊とかペドフィリアとか、そう言うネガティブな事象に関する音やテープ音と、リズミックで土着ディスコな楽音をサウンド・コラージュした音楽なんですが、この組み合わせ方が秀逸な訳ですよ。完成度は多分、初期NEとしてはピカイチですね。しかもジャケ写からしてサブリミナルな訳で、トータルで傑作です!まあコラージュ(勿論Nurse With Woundとは違う)なんで、曲名が書いてあってもどれがどの曲かは不明で、全部繋がっていますが、それも有りと思います。そんな雑多な情報心理戦なるものが有効であった時代の産物ですね。今なら、インターネットで何でも見ようと思えば見れるので、このような手法は、時代的背景によって評価は変わってきますが、単に実験音楽としても面白いです。なので、あの哀愁あるノイズミュージックを堪能したいのであれば、是非とも聴いてみて下さい。勿論、ノイズ・ファンも必聴です! https://youtu.be/9l-jQ6c_wE4 #TheNocturnalEmissions #DowningInASeaOfBliss #SterileRecords #Industrial #SoundCollage #PsychicInformationWar #NigelAyers #DannyAyers #CarolineK #Subliminal
Noise / Industrial Sterile Records 不明Dr K2
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Produktion / Club Moral “Pro-Breedonk”
インダストリアル・ミュージックをBGMにしたサロン的理髪店をやっていたのは、もう知っているよね?そう英国のProduktionだね。それと、ベルギーのインダストリアル(パワーエレクトロニクス、略してパワ・エレ)と言えば、そう!Club Moralだね。その2者が1984年に出したノイズ・カセットを、伊のMenstrual Recordingsが限定再発してのが、この作品になります。その前に、両者のバイオグラフィーを簡単に。Produktionは英国で結成されたノイズ・ユニットで、VoのChristine Glover、インダストリアル・ミュージシャン兼映像作家兼理髪師のPaul Hurst、Ross Canonから成り、早い時期からインダストリアル・ミュージックに関係して、サロン的な場を理髪店として、活動してきました(1983年頃には来日もしています)。一方、Club MoralはDDVとしても知られているDanny DevosとAMVKとしても知られているAnne-Mie van Kerckhovenよって1981年にベルギーで結成されたノイズ・ユニットで、しばしば物議を醸し出すパフォーマンスや視覚的表現(ナチ礼賛とか死体やポルノなど)をしています。現在は、先述の2人に加えてMauro Pawlowski, Aldo Struyf, Eva Van Deurenもメンバーのようです、 とまあ、ズブズブのインダストリアル・ミュージック第2世代の両者なのですが、本作品が、両者のコラボなのか?スプリットなのか?は不明です。曲名もクレジットも無いのでよくは分かりませんが、聴いてる分には、たぶん、スプリットっぽいですと思われます。しかしながら、クレジットには、このトラックは全て1984年6月に、Breendonkで不法に録音されているとあるので、一種のコラボで一発録りなのかもしれませんね。内容的には不明瞭なナチの演説テープや不明瞭なエフェクト・ヴォーカルと通奏低音としての電子音からなり、如何にもな「インダストリアル・ミュージック」になっています。今、気づいたのですが、このアルバムは第二次世界大戦の時のベルギーのBreedonk強制収容所で、ProduktionのPaul HurstとClub MoralのDDVによる数多くのパフォーマンスのドキュメントの一部であるそうです。ProduktionのPaul HurstとChristine Gloverは1984年7月にAntwerpのClub Moralの事務所に住んでおり、第二次世界大戦の時の欧州に点在している遺物を巡っていました。Breedonk強制収容所は当時、全く知られていませんでした。この施設は、敵の攻撃からAntwerp を守る為に1909年に建設され、1940年9月20日に正式に強制収容所として認識されています。それは、最初の流刑人か、Strumbahnfuhrer Philip Schmittの権威の元にあった時から「そう言う」施設になったとのことです。まあ、ここら辺に目を付けるのはClub Moralの本拠地がAntwerpにあったことからも、テーマにし易かったのであろう。両者とも単に音楽を流すだけで無く、パフォーマンスや映像なども含んたライブをやるので、その意味で、良いモチーフ、良い「場」になったのでしよう。そんな二組のナチ的悪趣味ノイズを一度は爆音で体験してみて下さい。 https://youtu.be/7mDHHW8_kYI #Produktion #ClubMoral #Pro-Breedonk #Noise #Industrial #BreedonkConcentrationCamp #WorldWarII #Reissue #MenstrualRecordings #PaulHurst #DDV #AMBK
Noise / Industrial Menstrual Recordings 3000円位?Dr K2