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Television “Marquee Moon”
ベタな作品で申し訳ない。NYパンクの代表Television のファースト・アルバムです。私よりも詳しい人はいると思いますが、彼等のバイオグラフィーを書いてみたいと思います.Tom VerlaineとRichard Hellが、DelawareのStanford Schoolで友達だったことに端を走ります。1970年代初めに、2人はNYCに移ります。それで、Tom (G, Vo), Richard (B, Vo), Billy Ficca (Drs)のThe Neon Boysを結成。1973年にシングル”That’s All I Know (Right Now)”と”Love Cones in Spurts”を1980年にリリース。その後、1973年3月12日に、彼等は、パンドをTelevisionと改名して、Richard Lloyd (G)が加入します。最初のギグは1974年3月2日にTownhouse Theatreで行ってます。バンドのマネージャーのアイデアで、彼等はCBGBでコンスタントにライブをやるようになります。当初は、TomとRichard Hellが其々曲を書いており、Richard Lloydは偶に書いていただねです。その内、Tom, Richard Lloyd, Billyは段々と上手くなってきて、自信もついてきたのに対し、Richard Hellの演奏が変わらず、そのままであったことから、衝突することが多くなってきました。TomはRichard Hellにステージの上で飛び跳ねたりするのを苦々しか思い、彼の曲を演奏しないようになってきています。こう言ういざこざもあり、またRichard Hell自身もIsland Recordsからも誘いがあったので、彼はバンドを去り、New York DollsのJohnny ThundersとJerry Nolanと共に1975年にHeartbreakersを結成して、その後、Voidoidsを結成することになります。一方、Televisionの方は、1975年に”Little Johnny Jewel (Part One & Two)”と言うシングルでOrk Recordsからレコードデビューしていますが、Richard Lloydはこの選曲に不満を抱き、マジで、パンドを辞めようと考えていました。この時期にPeter Laughnerが一時的に穴埋めしています。その後、Televisionは、ファーストアルバム”Marquee Moon”をリリースします。このアルバムはリスナーにも音楽評論家にも大好評で、Billboard 200 Album Chartにも入り、欧州でもバンバン売れて、各国でもトップ30に入っています。Pitchfork Mediaの1970年代のベストアルバムでは3位、AllMusicのStephan Thomas Erlewineは「このアルバムは革新的だ❗️」とか「知性さえ感じることのできる緊張感溢れたガレージロックだ❗️」と言ってベタ褒めでした。その翌年の1978年に、彼等はセカンドアルバム”Adventure”をリリース、ファーストアルバムより幾分ソフトになって、より反応し易くなっており、商業的にはまあまあでしたが、音楽評論家は大絶賛でした。しかしなから、Richardは薬物依存に陥っていたこともあって1978年7月にバンドは解散します。その後、1992年にバンドは再結成されますが、この話しはまた今度。因みに今でもバンドは活動しています。 と言う訳で、有名過ぎる程、有名なアルバムですが、私が何を言っても、このアルバムの良さは変わらないと思います。兎に角、バンドにおけるギターの役割を変えたと言ってもいいでしょう。2本のギターはそれぞれが独立した楽器として使われており、それ以前のように リズムギターとかリードギターとは違いますね。2本にギターが絡み、織りなす複雑なリフと言うかメロディが新鮮に聞こえます。また、やや甘いTomのVoも曲にピッタリ合ってますね。やはり、タイトル曲の”Marquee Moon”や、B1 “Elevation”, A1 “See No Evil”は代表曲かつ名曲です。なので、未聴の方は、このアルバムを聴けば、彼等のアンサンブルを堪能できると思いますので、是非! https://youtu.be/7KvgP8MlEEE #Television #MarqueeMoon #ElektraRecords #TomVerlaine #NewYork #Rock #Punk #GuitarSounds #RichardLloyd #BillyFicca #FredSmith
NY Punk Elektra records 不明Dr K2
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Patti Smith Group “Easter”
Patti Smithとしては3作目、Patti Smith Groupとしては2作目になるアルバムが、この”Easter”です❗️メンバーはPatti Smith (Vo, G), Lanny Kaye (G, B), Ivan Kral (B, G), Jay Dee Daugherty (Dr), Richard Sohl (Piano)です。前回、バイオグラフィーはこの頃までは書きましたので、省略しますが、少しだけ追加を。1977年1月23日に”Radio Ethiopia”ツアー中、Floridaで、Pattiがステージから落下、頸椎を骨折。この時のリハビリ期間が、彼女の充電期間にもなり、彼女は自分の人生を見直したみたいです。それで、Patti Smith Groupは1970年代終わりに更に2枚のアルバムをリリースします。それが、本作品”Easter”(1978年)と”Wave”(1979年)です。ただ、後者はCMでも掛かっていましたが、それ程売れませんでした。それに対して、本作品からシングルカットされた”Because The Night”が、Bruce Springsteenとの共作でもあった為か、商業的には最も成功します。それで、本作品について書いてみますね。このアルバムでは、Richard Sohlは彼の病気の為、フルでは参加しておらず、ヘルプでBruce BrodyがKbdで参加しています。また、A2”Space Monkey”ではBlue Öyster CultのKbd奏者Allen Lanierが参加しています。確かに”Because The Night”は良い曲ですし、キャッチーですが、意外に他の曲も良い曲が多く、楽しめますね。ライブでのスポークン・ワーズから成る”Babelogue”からノリの良い”Rock’N’Roll Nigger”(こんなタイトル、付けられるのはPattiだからこそですね)への繋がりはゾクゾクしますね。B1”Privilege (Set Me Free)”もシングルカットされてますが、Pattiのヴォーカルの振幅と言うかメリハリがイカしてます。“25th Floor”〜”High On Rebellion”の繋ぎもノリの良いロックンロールとPattiのヴォーカルがバッチリで、かっこいいです。最後に”Easter”でしっとりと決めています。そんなカッコいいチューンが詰まったアルバム、どうですがか?聴きたくなったでしよう。聴いてみて下さい❗️ https://youtu.be/H2TBzDjc-gM #PattiSmithGroup #Easter #AristaRecords #Poetry #Rock’N’Roll #BecauseTheNight #LannyKaye #IvanKral #JayDeeDaugherty #RichardSohl #BruceBrody
NY Punk Arista Records 不明Dr K2
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Patti Smith “Horses”
元々、NYのパンクには余り興味が無かった(“No New York”勢や西海岸ものは別として)訳ですが、勉強と思って聴かないとな!と思って買ったものの一つです。Patti Smithがパンクかと言うと、ん〜、ちょっと違うかな?とも思えるんですが、ここは一つ同時期に出てきたと言うことで、勘弁して頂きたいです。しかしながら、「パンクの女王」と言う烙印を押されていたのも事実ですね。 それでは、ちょっとだけ、バイオグラフィーを書いておきます。彼女は1967年に州立大学を卒業し、NYCのマンハッタンに引っ越してきました。友達で詩人のJanet Hamillと一緒に本屋でバイトしていましたが、その本屋で、写真家のRobert Mapplethorpeととも会っています。それで、二人は恋人になりますが、貧しかったこともあり、激しく殴り合ったこともあるような怒涛の関係でした。しかしながら、PattiはRobertを人生の中で最も重要な人と直感し、回想録”Just Kid”で 「彼は私の人生のアーティスト」と呼んでました。初期のアルバムのジャケ写はRobertよるもので、その関係は1989年にRobertが亡くなるまで続いていました。1969年にらPattiは、彼女の姉妹と仏パリを訪れますが、そこで観たパーフォーミング・アートを強く感銘を受け、マンハッタンに戻ると、直ぐにHotel Chelseaで、Robertとやり始めます。その頃になると、彼女達は、Max’s Kansas CityやCBGBに入り浸ってましたが。同年、Robertが主演のSandy Daleyの実験映画にスポークン・ワードのサントラを作る機会がありました。そうこうしている間に彼女はSt.Mark詩人プロジェクトのメンバーとなり、1970年代初期はペインティング、執筆、パフォーマンスに時間を割いていました。本当かどうかはわかりませんが、PattiはBlue Öyster CultのリードVoなんて簡単になれると思っていたようで、いくつかのパンドの歌に歌詞を書いたりしています。1974年に、Pattiはロックをやる為に、バンドメンバーを集めます。ロック活動家のLenny Kaye (G,B), Ivan Kral (G,B), Jay Dee Daugherty (Dr), Richard Sohl (Piano)です。それで、Sam Wagstaffの出資で、1974年にファースト・シングル"Hey Joe / Piss Factory"をリリースします。A面は割とスタンダードなロック・チューンに逃亡した相続人であるPatty Hearstについてのスポークン・ワードが乗るスタイルになっています。B面はPattiが工場の生産ラインで毎日働くことで、NYに逃げてきて欲する夢が段々削られていく救いの無さを歌っています。このシングルは今となってはプレミアものですね。The Patti Smith Groupは1975年にArista Recordsと契約を結びます。この時の、Patti 29歳。そして、John Caleのプロデュースで作ったのが、このアルバム”Horses”です。ジャケ写はRobert Mapplethorpeよるもので、Van Morrisonの”Gloria”のカバーも収録されており、結構、話題になりました。取り敢えず、バイオグラフィーグラフィーはここまでにしておきます。 それで、このファースト・アルバム”Horses”ですが、先述の”Gloria”のカバーはやはり秀逸ですね。「パンクの女王」とか言われてますが、個人的にはそうは思わないですね。「戦うヒッピーくずれ」と言った方がまだ近いようにも思えます。あと、彼女を言う時にスポークン・ワードがとか言うのも、いまいちピンと来ません。彼女の歌は味があると思いますし、声質もややハスキーでいいシンガーだと思いますので。それに、本アルバムでは殆どちゃんと歌っています。個人的には、歌い込んでいるA1”Gloria”は勿論のこと、ピアノと彼女のスポークン・ワードが光るB3”Land”や劇的に盛り上がるA4”Free Money”がお気に入りですね。歌詞が分からないので、音だけで判断しています。それにもまして、そんな彼女の処女作、良いですよーー❗️機会があったら聴いてみてね。 https://youtu.be/-kuyNvpWSsA #PattiSmith #Horses #AristaRecords #SpokenWords #Gloria #LennyKaye #RichardSohl #IvanKral #JayDeeDaugherty #JohnCale #RoberMapplethorpe #Poetry
NY Punk Arista 不明Dr K2
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Richard Hell and the Voidoids “Destiny Street”
多分、皆さんはRichard Hell氏のことはとっくに知っているとは思いますが、ちょっとだけおさらいをしておきます。彼はまず1972-1974年にTom VerlaineらとNeon Boysとして活動、その後、そのバンドはTelevisionに改名。噂では、この時期に彼は彼女に破かれたTシャツを安全ピンで留めており、オレンジジュースで髪を固めて立てていました。渡米中のマルコム・マクラーレンは、彼のファッションは魅了され、イギリスに戻ってから、彼はSex Pistolsを通して、それをパンクファッションとして定着させました。一方、Richard Hell氏(Vo/B)は、1975年にTelevisionを脱退し、その後、HeartbreakersをJonny Thundersと結成しますが、すぐに辞めて、Robert Quine (G), Ivan Julian (G)とMarc Bell (Dr)とでThe Voidoidsを結成します。1976年に”Blank Generation”7㌅をOrk Recirdsより発表、これが当たり、1977年にSire Recordsからファーストアルバム”Blank Generation”を発表。NYパンクの金字塔になります。その後、メンバーチェンジをしたりして、本作”Destiny Street”がセカンドアルバムとして1982年にリリースされます。この時のメンバーはRichard Hell (Vo/B), Robert Quine (G), Naux (G), Fred Maher (Dr)と言う編成です。ファーストに比べて、何故か人気の無い本作品ですが、今聴いても、 Voidoidsにしか出来ないパンクロックを奏でています。立ち位置としては、ロックンロール・バンドと文学系バンドの中間辺り(アート・パンクとも言われてる)でしようか、絶妙なロックを聴かせてくれます。実は、私はここら辺のNYパンクには余り興味が無かったので、きっとRichard Hell氏はヴォーカルだけと勘違いしていました。彼がこんな複雑なベースラインを弾きながら歌っている動画を見て、ビックリした位です。と言う訳で、本作は、Voidoidsとしては最後のスタジオアルバムになってしまいましたが、2008年に日本のVinyl Japanがライブアルバムや2021年に編集盤CDがOmnivore Recordingsが出しているだけです。そんな訳で、聴くのが遅過ぎましたが、良いアルバムだと思いますので,皆さんも是非聴いてみて下さい。因みに、私が購入した盤は白盤です。 https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nzaqWgdxDAzVl6PdOGVKaNfiI-e5dI7UI #RechardHell #Voidoids #NewYork #Punk #DestinyStreet #PunkFashion
NY Punk Line Records (Red Star Records) 2500円Dr K2