Produktion / Club Moral “Pro-Breedonk”

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インダストリアル・ミュージックをBGMにしたサロン的理髪店をやっていたのは、もう知っているよね?そう英国のProduktionだね。それと、ベルギーのインダストリアル(パワーエレクトロニクス、略してパワ・エレ)と言えば、そう!Club Moralだね。その2者が1984年に出したノイズ・カセットを、伊のMenstrual Recordingsが限定再発してのが、この作品になります。その前に、両者のバイオグラフィーを簡単に。Produktionは英国で結成されたノイズ・ユニットで、VoのChristine Glover、インダストリアル・ミュージシャン兼映像作家兼理髪師のPaul Hurst、Ross Canonから成り、早い時期からインダストリアル・ミュージックに関係して、サロン的な場を理髪店として、活動してきました(1983年頃には来日もしています)。一方、Club MoralはDDVとしても知られているDanny DevosとAMVKとしても知られているAnne-Mie van Kerckhovenよって1981年にベルギーで結成されたノイズ・ユニットで、しばしば物議を醸し出すパフォーマンスや視覚的表現(ナチ礼賛とか死体やポルノなど)をしています。現在は、先述の2人に加えてMauro Pawlowski, Aldo Struyf, Eva Van Deurenもメンバーのようです、
とまあ、ズブズブのインダストリアル・ミュージック第2世代の両者なのですが、本作品が、両者のコラボなのか?スプリットなのか?は不明です。曲名もクレジットも無いのでよくは分かりませんが、聴いてる分には、たぶん、スプリットっぽいですと思われます。しかしながら、クレジットには、このトラックは全て1984年6月に、Breendonkで不法に録音されているとあるので、一種のコラボで一発録りなのかもしれませんね。内容的には不明瞭なナチの演説テープや不明瞭なエフェクト・ヴォーカルと通奏低音としての電子音からなり、如何にもな「インダストリアル・ミュージック」になっています。今、気づいたのですが、このアルバムは第二次世界大戦の時のベルギーのBreedonk強制収容所で、ProduktionのPaul HurstとClub MoralのDDVによる数多くのパフォーマンスのドキュメントの一部であるそうです。ProduktionのPaul HurstとChristine Gloverは1984年7月にAntwerpのClub Moralの事務所に住んでおり、第二次世界大戦の時の欧州に点在している遺物を巡っていました。Breedonk強制収容所は当時、全く知られていませんでした。この施設は、敵の攻撃からAntwerp を守る為に1909年に建設され、1940年9月20日に正式に強制収容所として認識されています。それは、最初の流刑人か、Strumbahnfuhrer Philip Schmittの権威の元にあった時から「そう言う」施設になったとのことです。まあ、ここら辺に目を付けるのはClub Moralの本拠地がAntwerpにあったことからも、テーマにし易かったのであろう。両者とも単に音楽を流すだけで無く、パフォーマンスや映像なども含んたライブをやるので、その意味で、良いモチーフ、良い「場」になったのでしよう。そんな二組のナチ的悪趣味ノイズを一度は爆音で体験してみて下さい。

https://youtu.be/7mDHHW8_kYI

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