Pere Ubu “New Picnic Time"

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皆んな、待ってたよぉー、米国産「明るい闇」のバンドPere Ubuのサード・アルバム”New Picnic Time”の登場です❗️Pere Ubuのバイオグラフィーは前にも書いたと思うのですが、ちょっと補足したおきますね。前身はオハイオ州Clevelandのプロトパンク・バンドRocket From The Tombsが発展的解散をして1975年に結成されたのが、このPere Ubuです。結成はCrocus BehemothことDavid Thomas (Vo)と1977年に他界したギターリストのPeter Laughnerによって1975年に行われ、初期のシングル”Heart of Darkness”や”Final Solution”と言った名曲をリリース。その後1978年にアグレッシブなファースト・アルバム”Modern Dance”をリリースして、一気に名を馳せます。まあ商業的には成功したとは言えませんが、アンダーグラウンド・ミュージック界ではかなりの影響を与えたのではないでしょうか?この頃のメンバーは先述のち2人に加えて、Tom Herman (G), Tim Wright (B), Allen Ravenstine (Synth), Scott Krauss (Dr)で、バンド名は仏作家Alfred Jarryの不条理演劇作品「ユゥブ王」から取られてます。2枚のシングルを出した後、Peter Laughnerが脱退し、なんとDead Boysに加入!そして、Tim Wrightも脱退し、DNAに加入、代わりにTony Maimoneがベースで加入してます。それでPere Ubuの特徴とも言えるのが、Allenのシンセの使い方です。それまでのシンセ奏者はピアノやオルガンのようにシンセを弾いてきましたが、Allenはまるで1950年代のスペーシィーな効果音、恐らく電子音楽やミュージック・コンクレートのような音をロックバンドで初めて使っています。それは「全くのオリジナル」と評されています。そして、セカンド”Dub Housing”、サード”New Picnic Time”をリリースしていきます。1979年にバンドは一度解散しますが、Tom Hermanが抜けた代わりに、Red KrayolaのMayo Thompsonが加入して、すぐにバンドは立ち直りました。それで4枚目のアルバム”The Art of Walking”を1980年に、ドラムが、Anton Fierに代わってから5枚目のアルバム”Song of the Bailing Man”を1982年にリリースしています。しかしなから、Tony Maimone (B)とScott Klauss (Dr)が新バンドHome and Gardenを結成する為に脱退する一方で、Davidはソロ活動に集中して、Richard ThompsonやHenry Cowのメンバーとコラボしていったこともあって、バンドは解散状態に。1987年になって、Jim JonesとChris Cutlerが加わることでバンドは復活し、アルバム”The Tenement Year”を翌年リリースしています。この後もメンバーはコロコロ代わったりしながらも、バンドは続いていきますが、2000年代初頭にガレージ・リバイバルで、Rocket From The Tombsが再評価された関係で、Pere Ubuも再評価されています。その後も、メンバーの入れ替えはあるもののアルバム作製やツアーをコンスタントに行なっており、最近では4LPボックスセット”Nuke The Whales: 2006-2014”を2022年4月1日にFireからリリースするなど活動を続けています。後半はかなり端折りましたが、ザックリとこんな感じになると思います。
それで、本作品”New Picnic Time”の内容ですが、いきなりイントロ無しの曲”Have Shoes Will Walk”で始まり、Pere Ubu節とすら言える楽曲が続きます。このアルバムは前作”Dub Housing”よりは聴きやすいようにも思いますが、そこかしこにメンバーの度量とルーツを仄めかす音が入っています。しかし、Allenの効果音のようなシンセ使いは画期的ですね、この時代にこんなシンセの使い方してるミュージシャンって居なかったでしょう。しかも、他のメンバーもそれを許容してたのも革新的だと思います。そして何よりもDavid Thomasの大袈裟で演劇的なヴォーカルは凄いです。歌い方に合わせて録音方法を替えているのも拘りですね。これ程、大胆に時代を横切った作品はないでしよう。皆さん、女房をや旦那を質に入れてでも聴いてみて下さい❗️

A1 “Have Shoes Will Walk (The Fabulous Sequel) “3:16”
A2 “49 Guitars And One Girl” (2:51)
A3 “A Small Dark Cloud” (5:49)
A4 “Small Was Fast” (3:39)
A5 “All The Dogs Are Barking” (3:03)
B1 “One Less Worry” (3:49)
B2 “Make Hay” (4:03)
B3 “Goodbye” (5:18)
B4 “The Voice Of The Sand” (1:28)
B5 “Jehovah's Kingdom Comes” (3:17)

https://youtu.be/_n3UgCkQTd4?si=pyK2JLeE7Rj2w1us

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=PL0BA11F8407E3EF33

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