Zipper Spy “Living In A Free World?”

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皆さん、Zipper Spyを覚えていますか?まあ、今となっては知らない方の方が多いかもしれませんね。あのノイズミュージックの老舗RRRecordsのRon Lessardの元パートナーで、自身もサウンド・インスタレーションや彫刻を作製するマルチメディア・アーティストMaria Moranのソロノイズ・プロジェクトのことです。RRRonとの噂が1990年代に出た時に、日本でも彼女のことに興味を持ったリスナーがいましたね。彼女についての全貌は不明ですが、分かる範囲で書いてみます。彼女は元々西海岸のベイエリアで活動しており、低予算ホラー映画のサントラを作ったり、地元のインディーバンド、特にL.A.のパンクバンドでベースを弾いたりしていました。その一方で、彼女は、ある大学生の「自作楽器とラジオの朗読ダイアログ」を組み合わせた作品を体験して、1994年頃から彼女もノイズ・ミュージックを作り始めます。そして、初めはラップトップ・ノイズをやっていた様です。ある日,彼女は、パーカーのジッパー(ファスナーのこと)の音を録音してしまいますが、それが気に入り,多数のジッパーの音を増幅し、金属オブジェとビデオの投影を組み合せたZipper Spyと言うインスタレーションを発表します。そこから、彼女のソロノイズユニット名がZipper Spyとなります。そこでの音楽は彼女のアルバム”Ikki Beatsや”Uno”で聴くことが出来ます(残念ながら私は未聴)。一方、レーベルのStichting Mixerですが、これはミニマル・ミュージックをサポートしているオランダの電子音楽(ないしは電子音響音楽)専門のレーベルで、1999年末に発足し、2005年位まで活動しています。ただ、リリースに当たっては、未知のアーティストの作品には既知のアーティストとのコラボ曲を加えるとの方針を取っているところが興味深いところです。
それで 本作品ですが、12㌅のEPとしてリリースされたZipper Spyの作品で,A面(Atmosphere) はデジタル処理された冷んやりしたエレクトロな曲が、B面(Beats)はハードで強烈なリズムを刻むパルス音から成る曲が中心に収められています。実験テクノと言えば良いのでしようか?自宅のオーディオシステムで聴くよりもクラブで大音量で聴きたいですね。そして、B-2にKK Nullさんとのコラボが収められてます。本作品では早晩、ジッパーの音は使われてないもうに思いますが、どうでしょうか? 皆さん、確かめて下さい。

b-3:“Refreshing”
https://youtu.be/WBvPZ5xr_HQ

#ZipperSpy #LivingInAFreeWorld? #StichtingMixer #Digital #ExperimentalTechno

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