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Nichts “Aus Dem Jenseits”
独パンクバンドの先駆けDer KFCのTobias Brink (Drs)とMichael Clauss (G)が、Der KFC脱退後に、結成したのが、このNichts(ニヒツ)で、このアルバムはサード・アルバムに当たり、Claussは既に脱退しています。Nichtsのバイオグラフィーは、前回書いてありますし、Labの「私的Neue Deutsche Welle」の独パンクの項目にも書いてありますので、それらをご参照下さい。それで、本作品のメンバーは、Andrea Mothes (Vo, Synth), Steven Keusch (G), Peter Szimanneck (B, Synth), Tobias Brink (Drs)となっており、Klaus Bohlmannとバンドで、共同プロデュースしています。また、ジャケのイラストは、Heseler & Heselerで、カバーデザインは、Erwin Schmidtが手がけており、何となく一貫性を感じますね。因みに、このアルバム “Aus Dem Jenseits (アウス・デム・イェンザイツ;「彼方から」の意)を出した後に、バンドは一度解散し、2009年に、Michael Claussとそれ以外新メンバーで再結成され、2011年に、新録のアルバムを出しています。
それで本作品ですが、先ずA面は、軽快なリズムにポップなメロディのニューウェーブと言うかポップンロールなA1で始まり、小刻みなBとタム多用のドカドカDrsによるポストパンク的曲ですが、サビはキャッチーでノリが良いA2, 何か「青春ポップ・パンク」っぽいA3, キレの良いGを中心に結構、ポップなA4では、間奏のGもカッコ良いです。やや落ち着いたテンポのニューウェーブなA5でもシンセが効いています!迫力あるDrsと細かく刻むGが印象的なA6でA面を閉じています、
一方、B面も、バネのあるリズムながら、やや悲しげなポップソングB1で始まり、スローでGのカッティングの効いてはいますが、中々良いメロディのB2では泣きのシンセも聴取できます。スペーシーななシンセで始まるアップテンポで弾けるニューウェーブ・ソングB3, スパイ映画のような怪しげなメロディのB4では、Gが大活躍しています。ドラムマシンにバネのあるBと怪しげで不安気なシンセのメロディが印象的なインスト曲でタイトル曲であるB5で締めています。
久しぶりにNichtsのアルバムを購入して、聴いてみましたが、こんなにニューウェーブでポップだったかな?と一瞬戸惑いました。しかしながら、これは恐らく、GのClaussが抜けて、新たにSteven Keuschが加入したこと、またシンセを多用していること等も関係しているのかな?と推測しました。決して出来が悪い訳ではなく、寧ろよりポップになっているので、聴き易くなっていると思います。しかしながら、Nichtsはこのアルバムで一旦解散してしまいます。そんな雰囲気を最後の曲B5に感じてしまいました!そんなNichtsの、翳りのあるポップなアルバムを一度、体験してみて下さい!!
A1 “Horrorskop” (3:03)
A2 “Auf Zeit” (3:00)
A3 “Normal” (2:34)
A4 “Du Kommst Zu Spät” (2:30)
A5 “Verlorene Illusionen” (3:07)
A6 “Irgendwann” (2:09)
B1 “Liebe” (2:49)
B2 “Und Die Flammen...” (3:10)
B3 “Halluzination” (2:56)
B4 “Zu Schön” (2:48)
B5 “Aus Dem Jenseits” (3:29)
https://youtu.be/84tYnzThXNg?si=YyRbhC3NtRycXZXW
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