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Brinsley Schwarz / Nervous on the Road
(1972) イアン・ゴムの加入で大きく進化したブリンズリー・シュウォーツの4thアルバム。デイヴ・ロビンソンのプロデュース。 このアルバムでは、ゴムが書いた曲が“It's Been So Long”の1曲と意外な展開だった。しかし、ロウが最初の覚醒をしたようだ。ポップでキャッチーなソングライティングに磨きがかかった感じがする。 アラン・トゥーサンとクリス・ケナーが書いた1961年のヒット曲“"I Like It Like That”とロニー・セルフの“Home In My Hand”のカヴァーもいい仕上がりとなっている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. It's Been So Long 02. Happy Doing What We're Doing 03. Surrender to the Rhythm 04. Don't Lose Your Grip on Love 05. Nervous on the Road (But Can't Stay at Home) 06. Feel a Little Funky 07. I Like It Like That 08. Brand New You, Brand New Me 09. Home in My Hand 10. Why, Why, Why, Why, Why
Silver Pistol Please Don't Ever Change United Artists Recordsk-69
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Brinsley Schwarz / Silver Pistol
(1972) ブリンズリー・シュウォーツの3rdアルバム。デイヴ・ロビンソンのプロデュース。 前作のリリース後にオーディションを行い加入したイアン・ゴムが大活躍をしているようだ。4曲をゴムが書いていて、バンドの幅が広がった感じがする。ロウも良い刺激を受け“Merry Go Round”や“Silver Pistol”といった代表曲を書いている。今まではちょっと背伸びしていたようだが、イギリス人らしい曲を書き始めている。 ロンドンでのレコーディングに参加したジム・フォードの曲を2曲歌っている。この時のレコーディングは、ジム・フォードのアルバムに収録されなかったのが残念。 音楽的に大きな飛躍となった、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Dry Land 02. Merry Go Round 03. One More Day 04. Nightingale 05. Silver Pistol 06. The Last Time I Was Fooled 07. Unknown Number 08. Range War 09. Egypt 10. Niki Hoeke Speedway 11. Ju Ju Man 12. Rockin' Chair
Despite It All Nervous on the Road United Artists Recordsk-69
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Brinsley Schwarz / Brinsley Schwarz
(1970) ユナイテッド・アーティスツ・レコードからリリースされた、ブリンズリー・シュウォーツのデビュー・アルバム。デイヴ・ロビンソンとブリンズリー・シュウォーツのプロデュース。 ブリンズリー・シュウォーツ(g,vo)、ニック・ロウ(b,g,vo)、ボブ・アンドリュース(key,vo)、ビリー・ランキン(ds)の4人で録音された。 “Hymn to Me”は4人の共作で、残りはニック・ロウが曲を書いている。この頃はアメリカのルーツ・ミュージックを目指していたようで、ジャム的な要素やコーラス・ワークに重きを置いている感じがする。 前身バンド“キッピントン・ロッジ”から熟成されている演奏は、聴いていて心地よいものがある。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Hymn to Me 02. Shining Brightly 03. Rock & Roll Women 04. Lady Constant 05. What Do You Suggest? 06. Mayfly 07. Ballad of a Has Been Beauty Queen
Despite It All United Artists Recordsk-69
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Bobby Womack / The Facts of Life
(1973) ボビー・ウーマックのセルフ・プロデュースによる5thアルバム。R&B部門で6位、ポップ部門で37位となった。 サム・クックの“That's Heaven to Me”やバカラック=デヴィッドの“The Look of Love”、ボブ・ディランの“All Along the Watchtower”とカヴァーに聴きどころが多い。“All Along the Watchtower”はファンキー・ヴァージョンに仕上げてあり、他のカヴァーに見劣りしない出来になっている。 さらに、ゴフィン=キングの“(You Make Me Feel Like) A Natural Woman”の歌詞とタイトルを変え“(You Make Me Feel Like) A Natural Man”として歌っている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Nobody Wants You When You're Down and Out 02. I'm Through Trying to Prove My Love to You 03. If You Don't Want My Love (Give It Back) 04. That's Heaven to Me 05. Medley: Holdin' on to My Baby's Love / Nobody 06. Medley: Fact of Life / He'll Be There When the Sun Goes Down 07. Can't Stop a Man in Love 08. The Look of Love 09. Natural Man 10. All Along the Watchtower
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Bobby Womack / Understanding
(1972) ボビー・ウーマックのセルフ・プロデュースによる4thアルバム。マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオで録音された。 ジミー・ジョンソンのタイトなドラミングが印象的なこのアルバムは、R&B部門で7位、ポップ部門で43位となった。 シングルで発売された“Woman's Gotta Have It”はR&B部門で1位となるヒットとなり、続くニール・ダイヤモンドが書いた“Sweet Caroline (Good Times Never Seemed So Good)”が16位、“Harry Hippie”が8位となった。他にザ・ビートルズの“And I Love Her”も収録されている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. I Can Understand It 02. Woman's Gotta Have It 03. And I Love Her 04. Got to Get You Back 05. Simple Man 06. Ruby Dean 07. Thing Called Love 08. Sweet Caroline (Good Times Never Seemed So Good) 09. Harry Hippie
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Bobby Womack / Communication
(1971) レコード会社をユナイテッド・アーティスト・レコードに移籍しての3rdアルバム。マッスル・ショールズの演奏をバックに録音されたこのアルバムは、全米のソウル部門で7位と大躍進となった。 時代を代表する名曲のひとつ、ジェームス・テイラーのカヴァー“Fire and Rain”を演奏している。興味深いのは同じ時期に発売された、ジ・アイズレー・ブラザーズのアルバム“Givin' It Back”でも演奏されていることだ。当時の“Fire and Rain”の影響力の凄さを感じられるので、全部のヴァージョンを聴き比べるのも良いかもしれない。 メドレーの“Monologue / (They Long to Be) Close to You”は、アイザック・ヘイズの影響を受けた感じがする、長尺の語りが入った曲となっている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Communication 02. Come L'Amore 03. Fire and Rain 04. (If You Don't Want My Love) Give It Back 05. Medley: Monologue / (They Long to Be) Close to You 06. Everything Is Beautiful 07. That's the Way I Feel About 'Cha 08. Yield Not to Temptation
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Bobby Womack / Across 110th Street
(1972) バリー・シアー監督の“Across 110th Street”のサウンド・トラックとして発売されたアルバム。ボビー・ウーマックのプロデュースで、ジャズのトロンボーン奏者のJ.J・ジョンソンがスコアを書いている。 タイトル曲は全米ブラック・シングル・チャートで19位を記録するヒットとなった。黒人ギャングとマフィアの抗争と警察が絡んだこの映画にふさわしい、スリリングな曲となっている。この曲は、クエンティン・タランティーノの映画“ジャッキー・ブラウンで使われて、再評価を受けている。 音楽も楽しめる、見ておきたい映画のひとつ。 《songlist》 01. Across 110th Street 02. Harlem Clavinette (Instrumental) 03. If You Don't Want My Love (Give It Back) 04. Hang on in There (Instrumental) 05. Quicksand 06. Harlem Love Theme (Instrumental) 07. Acorss 110th Street (Instrumental) 08. Do It Right 09. Hang On in There 10. If You Don't Want My Love (Instrumental) 11. Across 110th Street, Pt. 2
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War / The World Is a Ghetto
(1972) ジェリー・ゴールドステインとハワード・ジョンソン、ロニー・ジョーダンによるプロデュースのウォーの3rdアルバム。全米で1位を獲得する大ヒットとなった。 個人的にはリー・オスカーの名前を知ったアルバム。ブルースにはハーモニカだが、ソウルでハーモニカは新鮮な響きだった。 時代に名を残したアルバムのひとつ。 《songlist》 01. The Cisco Kid 02. Where Was You At 03. City, Country, City 04. Four Cornered Room 05. The World Is a Ghetto 06. Beetles in the Bog
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Brinsley Schwarz / The New Favourites of… Brinsley Schwarz
(1974) ブリンズリー・シュウォーツのラスト・アルバム。デイヴ・エドモンズのプロデュース。 コステロのカヴァーで有名なT-1を収録している。ニック・ロウの才能が開花しつつある頃かもしれない。 デビュー・アルバムから大きく方向性が変わってきているので、解散もやむを得ない感じもする。 解散後はニック・ロウとイアン・ゴムははソロに転向し、ブリンズリー・シュウォーツとボブ・アンドリュースはザ・ルーモアに参加した。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. (What's So Funny 'Bout) Peace, Love & Understanding 02. Ever Since You're Gone 03. The Ugly Things 04. I Got the Real Thing 05. Look That's in Your Eye Tonight 06. Now's the Time 07. Small Town, Big City 08. Trying to Live My Life Without You 09. I Like You, I Don't Love You 10. Down in the Dive
Please Don't Ever Change United Artists Recordsk-69
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Dr. Feelgood / Malpractice
(1975) デビュー・アルバムが1月で、10月には2ndを発売と驚異的な速さでアルバムをリリースした。 前作の勢いそのままに録音されている感じがする。売れている間に次もって感じなので、まだカヴァーに頼っているところが大きい。でも、そのカヴァーはパブで演奏され続けてきているから、完成度は高い。 1stと2ndを続けて聴いた方がいいかもしれない。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. I Can Tell 02. Going Back Home 03. Back in the Night 04. Another Man 05. Rollin' and Tumblin' 06. Don't Let Your Daddy Know 07. Watch Your Step 08. Don't You Just Know It 09. Riot in Cell Block #9 10. Because You're Mine 11. You Shouldn't Call the Doctor (If You Can't Afford the Bills)
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Dr. Feelgood / Down by the Jetty
(1975) Dr・フィールグッドのデビュー・アルバム。メンバーはウィルコ・ジョンソン、リー・ブリロー、ジョン・B・スパークス、ビッグ・フィガーの4人。このアルバムでは、ブリンズリー・シュウォーツとボブ・アンドリュースがゲスト参加している。 パブで演奏していたのでこのアルバムの完成度は高く、リー・ブリローの歌声とハーモニカ、ウィルコ・ジョンソンの切れ味鋭いギターが、多くのファンの心をつかんだ。 イギリスの音楽シーンが大きく変わる前の貴重なバンドのひとつ。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 ★ ウィルコ・ジョンソン(75)が2022年11月21日の夜にお亡くなりになりました…哀悼。 《songlist》 01. She Does It Right 02. Boom Boom 03. The More I Give 04. Roxette 05. One Weekend 06. That Ain't No Way to Behave 07. I Don't Mind 08. Twenty Yards Behind 09. Keep It Out of Sight 10. All Through the City 11. Cheque Book 12. Oyeh! 13. Bony Moronie / Tequilla
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