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Roger Daltrey / As Long as I Have You
(2018) 1992年の“Rocks In The Head”以来、約26年ぶりとなるロジャー・ダルトリーの9枚目のアルバム。デイヴ・エリンガのプロデュース。 2014年にリリースされたウィルコ・ジョンソンとのアルバム“Going Back Home”でも組んでいたエリンガの音作りは、骨太のサウンドなので個人的にはいい感じだ。 ピート・タウンゼントが7曲でギターを弾いていたり、ミック・タルボットがキーボードで参加していたりと話題に事欠かない感じもするが、ただただダルトリーの歌声のパワフルさに圧倒されてしまう。 個人的にはスティーヴィー・ワンダーの“You Haven't Done Nothing”の出来にかなり興奮した。ニック・ケイヴの“Into My Arms”やスティーヴン・スティルスの“How Far”などのカヴァーもいいが、今のダルトリーを活かしきったものとなっている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. As Long as I Have You 02. How Far 03. Where Is a Man to Go? 04. Get on Out of the Rain 05. I've Got Your Love 06. Into My Arms 07. You Haven't Done Nothing 08. Out of Sight, Out of Mind 09. Certified Rose 10. The Love You Save 11. Always Heading Home
Polydor Recordsk-69
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Rory Gallagher / Tattoo
(1973) ロリー・ギャラガーのセルフ・プロデュースによる4thアルバム。 この年2枚目となるこのアルバムは、ギャラガーのキャリアの中で代表作に挙げられるものだろう。4ピース・バンドになっての音の厚さや深みが、見事なまでに表現されている気がする。 ギャラガーの書く曲の多彩さもいい。世間では代表曲にはあげられないだろうが、“They Don't Make Them Like You Anymore”の持つスリリングな空気感がたまらなく良い。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Tattoo'd Lady 02. Cradle Rock 03. 20/20 Vision 04. They Don't Make Them Like You Anymore 05. Livin' Like a Trucker 06. Sleep on a Clothes-Line 07. Who's That Coming? 08. A Million Miles Away 09. Admit It
Blueprint Against the Grain Polydor Recordsk-69
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Rory Gallagher / Blueprint
(1973) ライヴ・アルバムを挟んでリリースされたロリー・ギャラガーのセルフ・プロデュースによる3rdアルバム。 このアルバムから、ドラムがロッド・ディアスに変わり、キーボードのルー・マーティンが加入した。 3ピース・バンドから、4ピース・バンドに変わった成果は1曲目の“Walk on Hot Coals”で出ているようだ。ルー・マーティンの加入は大きく、ギャラガーを支えていくことになる。 このアルバムでは、初めてカヴァー曲“Banker's Blues”を演奏している。この曲でもマーティンの演奏がポイントとなっている感じだ。ギャラガーのスライド・ギターに味わい深さがある。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Walk on Hot Coals 02. Daughter of the Everglades 03. Banker's Blues 04. Hands Off 05. Race the Breeze 06. Seventh Son of the Seventh Son 07. Unmilitary Two-Step 08. If I Had a Reason
Deuce Tattoo Polydor Recordsk-69
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Rory Gallagher / Deuce
(1971) 前作から半年後にリリースされた、ロリー・ギャラガーのセルフ・プロデュースによる2ndアルバム。 このアルバムも全曲をギャラガーが書いていて、ギャラガーがやりたい音楽を追求している感じがする。 ギャラガーのギターやヴォーカルの魅力が楽しめるし、ヴァラエティーに富んだ作風もいい。しかし、音のバランスがなんとなくしっくりいかない感じが残念。リズム隊の音がセンターに配置してあるのだが、モコモコしているのが気になる。これを差し引いてもクオリティーの高さは感じられるのがスゴい。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Used to Be 02. I'm Not Awake Yet 03. Don't Know Where I'm Going 04. Maybe I Will 05. Whole Lot of People 06. In Your Town 07. Should've Learnt My Lesson 08. There's a Light 09. Out of My Mind 10. Crest of a Wave
Rory Gallagher Blueprint Polydor Recordsk-69
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Rory Gallagher / Rory Gallagher
(1971) ロリー・ギャラガーのセルフ・プロデュースによる、ポリドール・レコードからリリースされたソロ・デビュー・アルバム。 テイスト解散後にジェリー・マッカヴォイ(b)、ウィルガー・キャンベル(ds)と組んで録音された。ギャラガーが全曲書いていて、ブルースをベースにしながら曲調は幅広い感じがする。 ギャラガーはギターだけではなく、マンドリン、アルト・サックス、ハーモニカも演奏している。ヴィンセント・クレインが2曲で、ピアノを弾いている。 デビュー・アルバムでセルフ・プロデュースなのに、高いクオリティーを持った、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Laundromat 02. Just the Smile 03. I Fall Apart 04. Wave Myself Goodbye 05. Hands Up 06. Sinner Boy 07. For the Last Time 08. It's You 09. I'm Not Surprised 10. Can't Believe It's True
Polydor Recordsk-69
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Bryan Ferry / The Bride Stripped Bare
(1978) 私生活での痛手が感じられるブライアン・フェリーの5thアルバム。このアルバムでは、バンド・サウンドを確立しているのが良いと思える。 バンドのメンバーのワディ・ワクテル、リック・マロッタ、スティーヴ・ネイにフェリーとサイモン・パクスリーでプロデュースを行っている。 オリジナルが4曲と減り、カヴァーが6曲となっている。ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの“What Goes On”は何となくイメージ出来るが、J.J.ケイルの“The Same Old Blues”は意外な選曲だ。 等身大のフェリーを感じられる内容かもしれない。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Sign of the Times 02. Can't Let Go 03. Hold On (I'm Coming) 04. The Same Old Blues 05. When She Walks in the Room 06. Take Me to the River 07. What Goes On 08. Carrickfergus 09. That's How Strong My Love Is 10. This Island Earth
In Your Mind Boys and Girls Polydor Recordsk-69
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Bryan Ferry / In Your Mind
(1977) ブライアン・フェリーの4thアルバム。フェリーとスティーヴ・ネイのプロデュース。 このアルバムは“Rock of Ages”でクリス・トーマスと共作していて、残りはフェリーが曲を作っている。自身の曲で初めて望んだこのアルバムは、全英チャートで5位となった。 バンドが確かな演奏力を持っているので、フェリーの浮遊感のあるヴォーカルが、しっかりと届いてくる感じだ。 何かのドラマで使われた“Tokyo Joe”が収録されているが、寂しい感じがするが、今となっては誰も覚えていないと思う。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. This Is Tomorrow 02. All Night Operator 03. One Kiss 04. Love Me Madly Again 05. Tokyo Joe 06. Party Doll 07. Rock of Ages 08. In Your Mind
Let's Stick Together The Bride Stripped Bare Polydor Recordsk-69
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Chick Corea and Return to Forever / Light as a Feather
(1972) ポリドール・レコードに移籍して、ロンドンで録音されたアルバム。チック・コリアのプロデュース。 フローラ・プリムのヴォーカルが3曲あり、前作よりもポップな印象を受ける。“You're Everything”はエレクトリック・ピアノをバックに歌われて、途中からボサノヴァのリズムに乗って曲は進んでいく。モレイラのブラッシングがたまらない。 “Spain”は言わずと知れた名曲。アルバムを聴いていくと、ブラジルから大西洋を渡ってスペインにたどり着いたような気持ちになる。 実際に行ったことが無くても、行った感じにさせてくれるのが音楽の良いところかもしれない。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. You're Everything 02. Light as a Feather 03. Captain Marvel 04. 500 Miles High 05. Children's Song 06. Spain
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Area Code 615 / A Trip in the Country
(1970) エリアコード615の2ndアルバム。 オリジナル曲を増やして引き出しの多さを感じさせているが、個人的には微妙な気がする。知っている曲がどうアレンジされて出てくるのかが、インスト・バンドの楽しさのひとつなのにそれが味わえていない。ヴォーカルが入った曲もあるが不完全燃焼っぽい。 今後の音楽シーンの中でキーパーソンとなったバンドなだけに残念な気がする。 演奏はホントに良いので、一度は聴いておきたいアルバム。 《songlist》 01. Scotland 02. Always the Same 03. Stone Fox Chase 04. Russian Red 05. Judy 06. Gray Suit Men 07. Katy Hill 08. Sligo 09. Sausalito 10. Welephant Walk 11. Devil Weed and Me (Buffalo Herd)
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The Jam / Setting Sons
(1979) ザ・ジャムの4thアルバム。プロデューサーは引き続きヴィック・カッパースミス=ヘヴンが行った。バンドとしてのまとまりを感じるアルバム。 先行シングルの“The Eton Rifles”がシングル・チャートで3位となり、アルバムは初登場4位となった。 ベースの音のレベルが高いので、今までとは違った感じがする。しかし、ベース・ラインがはっきりわかるのがいい。バンドが初期のアルバムのような、エモーショナルな演奏に戻った感じもする。 このアルバムのハイライトはスピード感溢れる“Heat Wave”だと思う。ゲストのミック・タルボットの小気味良いピアノが聴けるが、音のレベルが微妙に低いのが残念だ。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Girl on the Phone 02. Thick as Thieves 03. Private Hell 04. Little Boy Soldiers 05. Wasteland 06. Burning Sky 07. Smithers-Jones 08. Saturday's Kids 09. The Eton Rifles 10. Heatwave
All Mod Cons The Gift Polydor Recordsk-69
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Derek & the Dominos / Layla and Other Assorted Love Songs
(1970) “スローハンド”と“スカイドッグ”の夢の共演が味わえるアルバム。 エリック・クラプトンがデラニー&ボニーのバンドから、ボビー・ウィットロック(key)とカール・レイドル(b)、ジム・ゴードン(ds)を引き抜いて作ったバンド。トム・ダウトをプロデューサーに迎えて録音された。ゲストにデュアン・オールマンを迎えて、クラプトンとのギター・バトルが繰り広げられている。 誰もが知っている“あの曲”やジミヘンのカヴァーなど聴きどころはたくさんある。その中でT-2が愛聴曲になっている。 《songlist》 01. I Looked Away 02. Bell Bottom Blues 03. Keep on Growing 04. Nobody Knows You When You're Down and Out 05. I Am Yours 06. Anyday 07. Key to the Highway 08. Tell the Truth 09. Why Does Love Got to Be So Sad? 10. Have You Ever Loved a Woman? 11. Little Wing 12. It's Too Late 13. Layla 14. Thorn Tree in the Garden
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Van Morrison / Saint Dominic's Preview
(1972) コステロがライヴで歌っているので知った“Jackie Wilson Said”が入っているアルバム。オープニングから楽しげな感じで始まる。ヴァンの曲はホーンの使い方がホントにうまいと思う。 このアルバムでは、10分超える曲が2曲入っているのが特徴だ。最近では余りないが、昔は各サイドの最後に長い曲が入っていることが多かった。 テッド・テンプルマンとモリソンのプロデュース。 余り評価の対象に入らないアルバムだが、ヴァンの好きなアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Jackie Wilson Said (I'm in Heaven When You Smile) 02. Gypsy 03. I Will Be There 04. Listen to the Lion 05. Saint Dominic's Preview 06. Redwood Tree 07. Almost Independence Day
Tupelo Honey Hard Nose the Highway Polydor Recordsk-69
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The Jam / All Mod Cons
(1978) 前作から約1年、ザ・ジャムは誰もが高い評価を与えるアルバムを作った。基本的なところは変えずに、音楽的に幅を持った感じがする。 今でも歌われる“English Rose”はポール君の代表曲のひとつで、個人的には時代を超える名曲のひとつ。 そして、先行シングルとして発売されたザ・キンクスのカヴァー“David Watts”がいい。そのままのカヴァーなんだけど、ザ・ジャムの曲のようだ。 このアルバムは必聴の1枚‼︎ 《songlist》 01. All Mod Cons 02. To Be Someone (Didn't We Have a Nice Time) 03. Mr. Clean 04. David Watts 05. English Rose 06. In the Crowd 07. Billy Hunt 08. It's Too Bad 09. Fly 10. The Place I Love 11. A' Bomb in Wardour Street 12. Down in the Tube Station at Midnight
This Is the Modern World Setting Sons Polydor Recordsk-69
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The Jam / This Is the Modern World
(1977) 当時のイギリスの音楽シーンは1stアルバムを出したら、同じ年にもう1枚出す感じだった。その例に洩れず、ザ・ジャムも同じ年に2ndアルバムをリリースした。 スピード感はあるものの、残念ながらそれだけな感じがしなくもない…。実質1.5枚目って気もする。 聴いておきたいアルバムって感じだろうな。 《songlist》 01. The Modern World 02. London Traffic 03. Standards 04. Life from a Window 05. The Combine 06. Don't Tell Them You're Sane 07. In the Street Today 08. London Girl 09. I Need You (For Someone) 10. Here Comes the Weekend 11. Tonight at Noon 12. In the Midnight Hour
In the City All Mod Cons Polydor Recordsk-69
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The Jam / In the City
(1977) イギリスが生んだ“究極のトリオ”、ザ・ジャムのデビュー・アルバム。ポール・ウェラー(g)、ブルース・フォクストン(b)、リック・バックラー(ds)の3人が生み出すスピード感のあるサウンドが、当時の若者を魅了した。 ポール君の書く曲は、60年代の黒人音楽や、イギリスの音楽シーンに影響を受けていた。そこにポール君の考えや当時の社会事情を織り込んでいた。 当時のイギリスの音楽シーンに必要だったバンドで、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Art School 02. I've Changed My Address 03. Slow Down 04. I Got by in Time 05. Away from the Numbers 06. Batman Theme 07. In the City 08. Sounds from the Street 09. Non-Stop Dancing 10. Time for Truth 11. Takin' My Love 12. Bricks and Mortar
This Is the Modern World Polydor Recordsk-69