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The Staple Singers / What The World Needs Now Is Love
(1968) ザ・ステイプル・シンガーズのエピック・レコードでのラスト・アルバム。テッド・クーパーのプロデュース。 このアルバムでは4曲のカヴァーがいい。始めはタイトル曲でもあるバカラック=デヴィッドの“What The World Needs Now Is Love”、続いてStevie Wonderの“A Place in the Sun”、ボブ・ディランの“A Hard Rain's A-Gonna Fall”、最後にカーティス・メイフィールドの“People Get Ready”だ。 “What the World Needs Now Is Love”はちょっとキャッチーな感じもするが、メイヴィスを前面に出していくには良い選曲かもしれない。残りの3曲はグループとしてのスタンスを明確にしている感じがする。 エピック・レコード期で大きく変化を遂げていることを感じられる気がする。そして、スタックス・レコードでその実力が開花していった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. What the World Needs Now Is Love 02. Don't Let Nobody Turn You Around 03. A Place in the Sun 04. I Wonder Why 05. Let That Liar Alone 06. Let's Get Together 07. Crying in the Chapel 08. Downward Road 09. A Hard Rain's A-Gonna Fall 10. Nothing Lasts Forever 11. People Get Ready
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The Staple Singers / For What It's Worth
(1967) ザ・ステイプル・シンガーズのエピック・レコード第4弾。ラリー・ウィリアムズのプロデュース。 ラリー・ウィリアムズをプロデューサーに迎えたことで、音楽的に格段の進化を遂げた感じがする。ゴスペルをベースにしていただけになんとなくまったり感があったのだが、このアルバムでは推進力を感じられる気がする。その推進力を得たメイヴィスの歌声にかなり伸びが出てきている。 個人的にはスティーヴン・スティルスの書いたバファロー・スプリングフィールドの“For What It's Worth”のゴスペル・ヴァージョンがかなり高評価となっている。 オデッタの“If I Had A Hammer”も意外なアレンジでいい。それぞれの魅力がいい感じで発揮されている曲かもしれない。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. For What It's Worth 02. Father Let Me Ride 03. Deliver Me 04. He 05. If I Had a Hammer 06. Are You Sure 07. Wade in the Water 08. I'm the Light of the World 09. Jacob's Ladder 10. Good News
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The Staple Singers / Why
(1966) ザ・ステイプル・シンガーズのエピック・レコードでの第2弾。ビリー・シェリルのプロデュース。 このアルバムでは“What Are They Doing (In Heaven Today)”と“Will The Circle Be Unbroken”、“I've Been Scorned”の3曲を新たに録音している。 タイトル曲の“Why? (Am I Treated So Bad)”はステイプル・シンガーズ初のチャート・インとなるヒット曲となった。シングルのA面は“What Are They Doing! (In Heaven Today)”だった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Why? (Am I Treated So Bad) 02. King of Kings 03. Step Aside 04. If I Could Hear My Mother Pray Again 05. What Are They Doing (In Heaven Today) 06. Will the Circle Be Unbroken 07. I’ve Been Scorned 08. I’m Gonna Tell God (About My Troubles) 09. My Sweet Home 10. Move Along Train
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The Staple Singers / Pray On
(1967) ザ・ステイプル・シンガーズのエピック・レコードでの第3弾。ビリー・シェリルのプロデュース。 ローバックがアルバムの半数の5曲を書いているのが大きな特徴かもしれない。 アルバムの最後にボブ・ディランの“John Brown”が収録されている。この曲は1963年の2月にディランが録音し、オムニバス・アルバム “Broadside Ballads, Vol. 1”(1963年)に変名ブラインド・ボーイ・グラントとして収録された曲で、ディランのオリジナル・アルバムには収録されていない。現在は2005年のライヴ・アルバム“Live at The Gaslight 1962”とブートレグ・シリーズの“The Bootleg Series, Vol. 9: The Witmark Demos: 1962-1964”に収録されている。 メイヴィスが徐々に覚醒していく感じがあるようだ。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. It's Been a Change 02. Waiting for My Child 03. How Great Thou Art 04. Wish I Had Answered 05. The Tramp on the Street 06. When Was Jesus Born? 07. Pray On 08. Glory, Glory, Hallelujah! 09. The Lord's Prayer 10. Had No Room 11. John Brown
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The Staple Singers / Amen!
(1965) ザ・ステイプル・シンガーズのエピック・レコードでのデビュー・アルバム。ビリー・シェリルのプロデュース。 ローバックの弾くギターとリズム隊というシンプルな演奏をバックにクレオサ、メイヴィス、パーヴィスの3人が素敵なハーモニーを重ねていく。 ウディ・ガスリーやジョニー・キャッシュも歌っていた“This Train is Bound For Glory”は、スリリングな空気感が演奏でも表されている感じがする。 ビリー・シェリルをプロデューサーに起用したことで、音楽的なに幅が広がった気がする。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. More Than a Hammer and Nail 02. He's Got the Whole World in His Hands 03. My Jesus Is All 04. This Train 05. Praying Time 06. Be Careful of Stones That You Throw 07. Samson and Delilah 08. Nobody's Fault But Mine 09. Mary Don't You Weep 10. As an Eagle Stirreth Her Nest 11. Do Something for Yourself 12. Amen (from Lilies in the Field)
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Sly & the Family Stone / Small Talk
(1974) スライ&ザ・ファミリー・ストーンの7枚目のアルバム。スライ・ストーンのプロデュース。 スライとキャスリーン・シルヴィアと息子の3人で写っているジャケがほのぼのとした感じがする。しかし、薬物から立ち直って新しい生活を始めたことで、スライは何かを失ってしまったようだ。 音楽的なインスピレーションはこのアルバムでも高いレベルだろうが、荒々しさは感じられない。微妙に退屈な気がする。 ドラマーがアンディ・ニューマークから ビル・ローダンに変わったことも大きいかもしれない。 残念ながらこのアルバムで、スライ&ザ・ファミリー・ストーンは終焉を迎えることとなった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Small Talk 02. Say You Will 03. Mother Beautiful 04. Time for Livin' 05. Can't Strain My Brain 06. Loose Booty 07. Holdin' On 08. Wishful Thinkin' 09. Better Thee Than Me 10. Livin' While I'm Livin' 11. This Is Love
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Sly & the Family Stone / Fresh
(1973) 約2年ぶりとなるスライ&ザ・ファミリー・ストーンの6枚目のアルバム。スライ・ストーンのプロデュース。 ラリー・グラハムに変わりラスティ・アレン、グレッグ・エリコに変わりアンディ・ニューマークが加入しているが、サウンド的には大きな変化は感じられない。それは、スライのサウンド・プロダクションがしっかりとしているためだと思える。 セッション・プレイヤーとして有名なニューマークが唯一加入したバンドだが、フルで叩いているのはこのアルバムだけである。 5分を超える“Que Sera, Sera (Whatever Will Be, Will Be)”はダルダルな感じがいい。 躍動感のあるジャケが有名な、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. In Time 02. If You Want Me to Stay 03. Let Me Have It All 04. Frisky 05. Thankful N' Thoughtful 06. Skin I'm In 07. I Don't Know (Satisfaction) 08. Keep on Dancin' 09. Que Sera, Sera (Whatever Will Be, Will Be) 10. If It Were Left Up to Me 11. Babies Makin' Babies
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Jesse ‘Ed’ Davis / Keep Me Comin'
(1973) エピック・レコードに移籍してリリースされた、ジェシ・デイヴィスのセルフ・プロデュースによる3rdアルバム。 心機一転って感じだろうか、ホーン・セクションを導入してファンキーな色を濃くしている感じがする。 ジム・ケルトナー(ds)にボブ・グラウブ(b)という新しいリズム隊となっているが、グラウブの唸るようなベースがいい感じだ。 “Natural Anthem”でのデイヴィスのギターの切れ味がたまらなく良い。ホーン・セクションに負けていない気がする。この曲でのケルトナーのドラミングは、ちょっと違う気がして残念なところだ。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Big Dipper 02. She's a Pain 03. Where Am I Now (When I Need Me) 04. Natural Anthem 05. Who Pulled the Plug? 06. Ching, Ching, China Boy 07. Bacon Fat 08. No Diga Mas 09. 6: 00 Bugalu 10. Keep Me Comin'
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The Edgar Winter Group / They Only Come Out at Night
(1972) ザ・エドガー・ウィンターグループを結成してリリースされた、エドガー・ウィンターの3rdアルバム。リック・デリンジャーのプロデュース。 バンドは、ロニー・モントローとリック・デリンジャーの2本のギターに、ダン・ハートマンとチャック・ラフのリズム隊で構成されている。“Free Ride”と“We All Had A Real Good Time”は、ランディ・ジョー・ホブス(b)とジョン・バダンジェック(ds)がリズム隊となっている。 今までとは違った感じのアプローチとなっていて、ストレートなロックを演奏している。個人的には、ビッグ・ヒットを狙って作られた気がする。ベースの部分がしっかりしているだけに、いろんなことが出来るのかもしれない。 このアルバムからシングルでリリースされた“Frankenstein”は、全米チャートで1位を記録した。アルバムも全米チャートで3位となった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Hangin' Around 02. When It Comes 03. Alta Mira 04. Free Ride 05. Undercover Man 06. Round & Round 07. Rock 'N' Roll Boogie Woogie Blues 08. Autumn 09. We All Had a Real Good Time 10. Frankenstein
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Edgar Winter's White Trash / Edgar Winter's White Trash
(1971) エドガー・ウィンターが自身のバンド“ホワイト・トラッシュ”結成してリリースした2ndアルバム。リック・デリンジャーのプロデュース。 アメリカ南部地域の貧困層の白人に対して使われる蔑称“ホワイト・トラッシュ”をバンド名にしている。 このバンドは、エドガーとジェリー・ラクロワのツイン・ヴォーカルをメインに、ソウルやファンクといった黒人音楽をベースとした演奏を繰り広げている。ボビー・ラミレス(ds)、レイ・ベレッタ(per)、ジョージ・シェック(b)の生み出すリズムは強烈で、そこにホーン・セクションが絡んでくる。ギターはフロイド・ラドフォード。 “I've Got News for You”ではジョニー・ウィンター、“Good Morning Music”ではリック・デリンジャーがギターで参加している。 あまり語られることはないが、このアルバムはかなり高いクオリティーの内容だと思える。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Give It Everything You Got 02. Fly Away 03. Where Would I Be 04. Let's Get It On 05. I've Got News for You 06. Save the Planet 07. Dying to Live 08. Keep Playin' That Rock & Roll 09. You Were My Light 10. Good Morning Music
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Southside Johnny & the Asbury Jukes / Hearts of Stone
(1978) サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークスの3rdアルバム。スティーヴン・ヴァン・ザントのプロデュース。 このアルバムでは、タイトル曲の“ "Hearts of Stone”だろう。スプリングスティーンが書いた曲だが、聴いてすぐにわかるメロディー・ラインが素敵すぎる。歌い方もスプリングスティーンに似せている感じもする。ボックス・セットの“Tracks”でスプリングスティーン・ヴァージョンを聴くことが出来る。どちらのヴァージョンもホントに良い仕上がりとなっている。 “Talk To Me”もスプリングスティーンの曲で、2010年の“The Promise”に収録されている。 前2作よりもロック寄りになっている感じもするが、これはこれでありだと思える。 サウスサイド・ジョニー、ブルース・スプリングスティーン、スティーヴン・ヴァン・ザントの3人で書いた“Trapped Again”は、3人で歌って欲しかった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Got to Be a Better Way Home 02. This Time Baby's Gone for Good 03. I Played the Fool 04. Hearts of Stone 05. Take It Inside 06. Talk to Me 07. Next to You 08. Trapped Again 09. Light Don't Shine
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Southside Johnny & the Asbury Jukes / This Time It's for Real
(1977) サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークスの2ndアルバム。スティーヴン・ヴァン・ザントのプロデュース。 アレサ・フランクリンが歌った“Without Love”と、エディ・ボーが歌った“Check Mr. Popeye”以外は、ヴァン・ザントが曲を書いていて、“Little Girl So Fine”、“Love On the Wrong Side of Town”と“When You Dance”はスプリングスティーンとの共作となっている。 “Check Mr. Popeye”はザ・コースターズ、“First Night”はザ・ファイヴ・サテンズ、“Little Girl So Fine”はザ・ドリフターズと時代を築いたコーラス・グループが参加している。 時代を感じられるイカツイ男たちのジャケからは想像出来ない、ソウルフルな内容となっている。個人的にはそのギャップが好きかもしれない。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. This Time It's for Real 02. Without Love 03. Check Mr. Popeye 04. First Night 05. She Got Me Where She Wants Me 06. Some Things Just Don't Change 07. Little Girl So Fine 08. I Ain't Got the Fever No More 09. Love on the Wrong Side of Town 10. When You Dance
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Southside Johnny & the Asbury Jukes / I Don't Want to Go Home
(1976) サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークスのエピック・レコードからのデビュー・アルバム。スティーヴン・ヴァン・ザントのプロデュース。 同郷のヴァン・ザントやブルース・スプリングスティーンのバック・アップを受けて録音されたこのアルバムは、ソウルのテイストが強く感じられる。 ソロモン・バークの“Got to Get You Off My Mind”や、サム&デイヴの“Broke Down Piece of Man”などのカヴァーや、ザ・マイアミ・ホーンズのキレのある音がそう感じさせている。 他にも“How Come You Treat Me So Bad”ではリー・ドーシー、“You Mean So Much To Me”ではロニー・スペクターとのデュエットが聴ける。 スプリングスティーンは“The Fever”と“You Mean So Much to Me”の2曲を提供していて、“The Fever”ではクレランス・クレモンスが参加している。 サウスサイド・ジョニーのソウルフルな歌声を堪能できる聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. I Don't Want to Go Home 02. Got to Get You Off My Mind 03. How Come You Treat Me So Bad 04. The Fever 05. Broke Down Piece of Man 06. Sweeter Than Honey 07. Fannie Mae 08. It Ain't the Meat (It's the Motion) 09. I Choose to Sing the Blues 10. You Mean So Much to Me
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Booker T. Jones / Evergreen
(1974) ブッカー・T・ジョーンズのセルフ・プロデュースによるソロ・デビュー・アルバム。 ザ・ディキシー・フライヤーズのマイケル・ユトリー(key)やサミー・クリーソン(ds)、ジム・ケルトナー(ds)、デヴィッド・T・ウォーカー(g)などのバックが良い演奏をしている。中でもタイトル曲の“Evergreen”での、ウォーカーのカッティングの切れ味は絶品と言える。 クリス・クリストファーソンの“Why Me”でのジョーンズの歌声もいい。 CD化にあたって収録されたボーナス・トラック“Take Me To The River”、“Love Is Strange”、“A Whiter Shade Of Pale”、“(Your Love Has Lifted Me) Higher And Higher”は必聴と言える内容。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Jamaica Song 02. Mama Stewart 03. Tennessee Voodoo 04. Flamingo 05. Song for Casey 06. Evergreen 07. Country Days 08. Why Me 09. Front Street Rag 10. Lie to Me
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John Hiatt / Overcoats
(1975) ジョン・ハイアットの2ndアルバム。グレン・スプリーンのプロデュース。 前作の良さを残しながら、さらにストリングスやホーンを導入して、音の幅が広がった内容となっている。 “Distance”と“I Want Your Love Inside Me”はジョン・ハイアットの弾き語りとなっていて、“Distance”はチェロ、フルート、ヴィオラの美しい響きが加わっている。 ハイアットの弾くアコギがいい感じで響いている、アメリカン・ルーツ・ミュージックに加えたいアルバム。 《songlist》 01. One More Time 02. Smiling in the Rain 03. I'm Tired of Your Stuff 04. Distance 05. Down Home 06. Overcoats 07. I Want Your Love Inside of Me 08. I Killed an Ant with My Guitar 09. Motorboat to Heaven 10. The Lady of the Night
Hangin' Around the Observatory Slug Line Epic Recordsk-69