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James Luther Dickinson / Dixie Fried
(1972) ジェイムス・ルーサー・ディッキンソンのデビュー・アルバム。トム・ダウトとディッキンソンのプロデュース。 このアルバムでも演奏している“ディキシー・フライヤーズ”として、多くのアルバムの録音に参加し、キーボーディスト、プロデューサーとして活躍してきてリリースされたのがこのアルバムとなっている。 キャリアをギュッと詰め込んだ内容だが、音楽的には幅広いサウンドが楽しめる。全盛期?にリリースしたのがこのアルバムだけしかないので、知る人ぞ知るって感じになっているのが残念。 ちなみに“ノース・ミシシッピ・オールスターズ”のルーサーとコーディーの父親である。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Wine 02. The Strength of Love 03. Louise 04. John Brown 05. Dixie Fried 06. The Judgement 07. O How She Dances 08. Wild Bill Jones 09. Casey Jones (On the Road Again)
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Wilson Pickett / In Philadelphia
(1970) ウィルソン・ピケットの10枚目のアルバム。ケニー・ギャンブル&レオン・ハフのプロデュース。 このアルバムでは、当時アトランティック・レコードのミュージシャンを手がけていたギャンブル&ハフがプロデュースを行なったために、フィラデルフィアに赴いての録音となった。 最初はジャケットとアルバム・タイトルの“In Philadelphia”が、フィラデルフィアでのライヴを収録していたものだと思っていた。実際に聴いてみると違ったので驚いたが、今は簡単に情報が入手出来るので羨ましい気もする。 後のフィリー・サウンドを構築するミュージシャンの演奏はやはり良く、ギャンブル&ハフが書いた曲もいい出来だと思えるが、ピケットとの相性はイマイチかもしれない。過度な感じの演出より、シンプルな方がピケットらしさを感じる。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Run Joey Run 02. Help the Needy 03. Come Right Here 04. Bumble Bee (Sting Me) 05. Don't Let the Green Grass Fool You 06. Get Me Back on Time, Engine Number 9, Pt. 1 / Get Me Back on Time, Engine Number 9, Pt. 2 07. Days Go By 08. International Playboy 09. Ain't No Doubt About It
Right On Don't Knock My Love Atlantic Recordsk-69
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Wilson Pickett / Right On
(1970) ウィルソン・ピケットの9枚目のアルバム。ジェリー・ウェクスラー&トム・ダウド、デイヴ・クロフォード、リック・ホールのプロデュース。 ウェクスラー&ダウドがプロデュースしたT-2,4,5,6,7は、ロジャー・ホーキンス(ds)、デヴィッド・フッド(b)、バリー・ベケット(key)、ジミー・ジョンソン(g)の黄金のカルテットがバックで演奏している。 ジ・アーチーズのカヴァー“Sugar, Sugar”が全米のR&Bチャートで4位、ここではヴァニラ・ファッジのヴァージョンの“You Keep Me Hangin' On”がR&Bチャートで16位となった。“Hey Joe”もジミ・ヘンドリックス・ヴァージョンで歌われている。 複数のプロデューサーで若干散漫な感じもするが、ピケットのシャウターとしての魅力は満載である。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Groovy Little Woman 02. Funky Way 03. Sugar Sugar 04. Sweet Inspiration 05. This Old Town 06. You Keep Me Hanging On 07. Lord Pity Us All 08. It's Still Good 09. A Woman Likes to Hear That 10. She Said Yes 11. Hey Joe 12. Steal Away
Hey Jude In Philadelphia Atlantic Recordsk-69
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Aretha Franklin / This Girl's in Love with You
(1970) アレサ・フランクリンの18枚目のアルバム。ジェリー・ウェクスラー、アリフ・マーディン&トム・ダウドのプロデュース。 アレサが書いた“Call Me”以外はカヴァーとなっているようだ。この曲はもちろん全米のR&Bチャートで1位となり、ポップ部門では13位となった。この曲のB面が1968年にダスティー・スプリングフィールドが歌った“Son of a Preacher Man”である。 このアルバムはゴスペル調のコーラスが特徴的だが、特にザ・ビートルズのカヴァー“Let It Be”と“Eleanor Rigby”は新鮮な仕上がりと言える。 ザ・バンドの“The Weight”やジェームス・カーの“The Dark End of the Street”の仕上がりも抜群だろう。“The Weight”ではデュエイン・オールマンのギターがかなり良く、個人的にはロジャー・ホーキンスのドラムの比重が高い感じがする。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Son of a Preacher Man 02. Share Your Love with Me 03. The Dark End of the Street 04. Let It Be 05. Eleanor Rigby 06. This Girl's In Love with You 07. It Ain't Fair 08. The Weight 09. Call Me 10. Sit Down and Cry
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The Average White Band / AWB
(1974) 大西洋を渡ったアヴェレイジ・ホワイト・バンドが、アトランティック・レコードからリリースした2ndアルバム。アリフ・マーディンのプロデュース。 このアルバムからの先行シングル“Pick Up the Pieces”が、全米のポップ・チャートで1位の快挙を遂げた。アルバムも全米チャートで1位となった。 ゴリーとスチュワートがリード・ヴォーカルを分け合っているのが特徴のひとつ。個人的にはランディーとマイケルのブレッカー兄弟やラルフ・マクドナルドなどの参加が、サウンドの幅を厚くして広げている気がする。 ジ・アイズレー・ブラザーズの“Work to Do”のカヴァーも秀逸な出来映え。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. You Got It 02. Got the Love 03. Pick Up the Pieces 04. Person to Person 05. Work to Do 06. Nothing You Can Do 07. Just Wanna Love You Tonight 08. Keepin' It to Myself 09. I Just Can't Give You Up 10. There's Always Someone Waiting
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Sam Dees / The Show Must Go On
(1975) サム・ディーズのセルフ・プロデュースによる、アトランテック・レコードからのデビュー・アルバム。 単独で書いたのはタイトル曲の“The Show Must Go On”、“Come Back Strong”、“What's It Gonna Be”と“Good Guys”の4曲で、後の6曲は共作となっている。 アトランテックに移籍してのシングルが、1973年に“Just Out of Reach”と“So Tied Up”、1974年に“Worn Out Broken Heart”、1975年に“The Show Must Go On”と“Fragile, Handle With Care”をリリースしている。 ディープなサウンドと特徴のある歌声がたまらなく良いのだが、内容的には時期が少し遅かった気もする。 1968年にシングルでデビューしているので、かなりの遅咲きかもしれない。しかし、ディーズのソングライターとしての実力が認められることになったアルバムだと思える。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Child of the Streets 02. The Show Must Go On 03. Come Back Strong 04. Just Out of My Reach 05. Claim Jumpin' 06. Troubled Child 07. What's It Gonna Be 08. Worn Out Broken Heart 09. Good Guys 10. So Tied Up
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Chic / Risqué
(1979) シックの3rdアルバム。ナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズのプロデュース。 アルバムと同時リリースのシングル“Good Times”が全米とR&Bチャートで1位となり、アルバムは全米チャートで5位、R&B部門で2位となった。 全7曲のうち6曲が4分を超える曲だが、曲が長い印象は無くあっと言う間に聴き終えてしまう感じがする。 80年代の大活躍を感じさせる3人の演奏がたまらなく良い、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Good Times 02. A Warm Summer Night 03. My Feet Keep Dancing 04. My Forbidden Lover 05. Can't Stand to Love You 06. Will You Cry (When You Hear This Song) 07. What About Me
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Chic / C'est Chic
(1978) シックの2ndアルバム。ナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズのプロデュース。 バンドとしての3枚目となるシングル“Le Freak”は、アルバムのリリース後にシングル・カットされ全米のポップ、R&B、ダンスのチャート全てで1位となった。 “Savoir Faire”はインストで、ちょっと異色な曲があったりする。 ダイナミックなリズム隊と、ロジャースのギター、艶かしいヴォーカルの三位一体がシックの良さだと思える。 全米のR&Bチャートで1位、ポップ・チャートで4位、全英チャートで2位となった、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Chic Cheer 02. Le Freak 03. Savoir Faire 04. Happy Man 05. I Want Your Love 06. At Last I Am Free 07. Sometimes You Win 08. (Funny) Bone
Chic Atlantic Recordsk-69
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Chic / Chic
(1977) アトランテック・レコードからリリースされた、シックのデビュー・アルバム。ナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズのプロデュース。 1970年頃にナイル・ロジャース(g)とバーナード・エドワーズ(b)が一緒に活動を始め、1977年にトニー・トンプソン(ds)が加わり、シックの核となるメンバーが揃った。 ブッダ・レコードからシングルでリリースされた“Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah)”は、全米のポップ・チャート、R&Bチャート、全英のシングル・チャートで6位に入り、全米のダンス・チャートでは1位のヒットとなった。この曲ではルーサー・ヴァンドロスがバッキング・ヴォーカルで参加している。 続く“Everybody Dance”も全米のダンス・チャートで1位となった。この曲は、トンプソンとエドワーズの演奏するリズムがカッコ良く、ロジャースのギターもゴキゲンなカッティングとなっている。 シングルのヒットの要因には、ヴォーカルのノーマ・ジーン・ライトの歌声もかなりの比重を占めている気がする。しかし、このアルバムだけの参加となった。 ザ・パワー・ステーション・スタジオで録音され、ボブ・クリアマウンテンがサウンド・エンジニアで参加しているのも注目かもしれない。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah) 02. São Paulo 03. You Can Get By 04. Everybody Dance 05. Est-Ce Que C'est Chic 06. Falling in Love with You 07. Strike Up the Band
C'est Chic Atlantic Recordsk-69
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Jo Mama / J Is for Jump
(1971) ジョー・ママの2ndアルバム。トム・ダウトとAlbhy Galutenのプロデュース。 このアルバムではカヴァーが5曲とアルバムの半分近くになったが、カヴァーがなかなかいい。キャロル・キングがコーラスで参加している“Smack Water Jack”や、Dr・ジョンが書いた“When The Lights Are Way Down Low”など、オリジナルにジョー・ママの色をしっかり付けている感じだ。 ジェームス・テイラーがカヴァーした“Back On The Street Again”も収録している。 2枚目もいい感じの内容のアルバムとなっているが、このアルバムでジョー・ママは解散となってしまう。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Keep on Truckin' 02. Back on the Street Again 03. Smack Water Jack 04. If I Had a Billion Dollars 05. My Long Time 06. When the Lights Are Way Down Low 07. Love Is Blind 08. 3 A.M. in L.A. 09. Sweet and Slow 10. Have You Ever Been to Pittsburgh 11. Sho 'Bout to Drive Me Wild
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Jo Mama / Jo Mama
(1970) ジョー・ママのデビュー・アルバム。ピーター・アッシャーのプロデュース。 キャロル・キングと結成したザ・シティが解散となり、ダニー・コーチマー(g)とチャールズ・ラーキー(b)が、アビゲイル・ヘイネス(vo)、ラルフ・シュケット(key)、ジョエル・オブライエン(ds)と結成したバンド。 ジェリー・リー・ルイスの“Great Balls Of Fire”のカヴァーがかなりいい感じの爽快感を持っていたり、ラテン・テイストの“Venga Venga”などヴァラエティーにとんだ内容がいい。 ジェームス・テイラーがカヴァーした“Machine Gun Kelly”も収録している。 幅広いジャンルを網羅したサウンドは、コーチマーギターを中心に展開されていくが、ラストの“Love'll Get You High”は聴いておきたい曲。コーチマーのカッティングとソウルフルなリズム隊とオルガンに乗せて、ヘイネスが歌っている。白人とは思えないグルーヴがホントに良い。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Machine Gun Kelly 02. Midnight Rider 03. Searching High, Searching Low 04. Lighten Up, Tighten Up 05. Venga Venga 06. Sailing 07. Great Balls of Fire 08. The Sky Is Falling 09. The Word Is Goodbye 10. Check Out This Gorilla 11. Cotton Eyed Joe 12. Love'll Get You High
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Loudon Wainwright III / Album II
(1971) ラウドン・ウェインライトの2ndアルバム。ウェインライトとミルト・クレーマーのプロデュース。 前作に続いて弾き語りのアルバムとなっているが、“Old Paint”はトラディショナル・ソングをウェインライトがアレンジして、ケイト・マクギャリグルがハーモニー・ヴォーカルを付けている。サウル・ブラウディのハーモニカもいい響きをしている。 このアルバムもCD屋ではあまり見かけないのが残念な気がする。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Me and My Friend the Cat 02. Motel Blues 03. Nice Jewish Girls 04. Be Careful, There's a Baby in the House 05. Medley: I Know I'm Unhappy / Suicide Song / Genville Reel 06. Saw Your Name in the Papers 07. Samson and the Warden 08. Plane, Too 09. Cook That Dinner, Dora 10. Old Friend 11. Old Paint 12. Winter Song
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Loudon Wainwright III / Loudon Wainwright III
(1970) アトランテック・レコードからリリースされた、ラウドン・ウェインライトのデビュー・アルバム。ウェインライトとミルト・クレーマーのプロデュース。 セルフ・タイトルとなっているが、“Album I”と呼ばれている。 ウェインライトの弾き語りで進んでいくが、繊細な感じのヴォーカルが個人的には惹かれるものがある。フォークにカテゴライズされるのだろうが、同時期のソングライターとは一線を画すような気がする。心の底から訴えかけているエモーショナルな感じがたまらなく良い。 CD屋ではあまり見かけないアルバムなのがかなり残念な気がする、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. School Days 02. Hospital Lady 03. Ode to a Pittsburgh 04. Glad to See You've Got Religion 05. Uptown 06. Black Uncle Remus 07. Four Is a Magic Number 08. I Don't Care 09. Central Square Song 10. Movies Are a Mother to Me 11. Bruno's Place
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Carmen McRae / Just a Little Lovin'
(1970) カーメン・マクレエのアトランティック・レコードでの4枚目のアルバム。アリフ・マーディンのプロデュース。 このアルバムでは、ザ・ディキシー・フライヤーズをバックに素敵な歌声を聴かせてくれている。トニー・ジョー・ホワイトやドニー・フリッツや、ジミー・ウェブといったちょっとディープな選曲だったり、ザ・ビートルズの“Here There and Everywhere”、“Carry That Weight”といった曲も歌っている。 ジョージ・ハリスンの“Something”とローラ・ニーロの“Goodbye Joe”は良い仕上がりとなっている。 “Something”はキング・カーティスのソロや、ザ・スウィート・インスピレーションズのコーラスがいい味わいをプラスしている。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Just a Little Lovin' 02. Something 03. I Thought I Knew You Well 04. I Want You 05. More Today Than Yesterday 06. Here, There and Everywhere 07. Carry That Weight 08. Breakfast in Bed 09. I Love the Life I Live 10. What'cha Gonna Do 11. Didn't We 12. Goodbye Joe
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Graham Nash / Songs for Beginners
(1971) アトランティック・レコードからデビューしたグラハム・ナッシュのセルフ・プロデュースによるデビュー・アルバム。 このアルバムを聴くと、ナッシュはイギリス人だったんだと改めて思える。イギリス人らしいメロディー・ラインが溢れている。若干暗めの曲調だが、落ち着いて向き合える感じがする。 ジェリー・ガルシア、デイヴ・メイソン、デヴィッド・リンドレーなどのゲストが目を引くが、リタ・クーリッジの活躍も見逃せない。“ジョー・ヤンキー”という変名でニール・ヤングが“へたうま”ピアノで参加している。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Military Madness 02. Better Days 03. Wounded Bird 04. I Used to Be a King 05. Be Yourself 06. Simple Man 07. Man in the Mirror 08. There's Only One 09. Sleep Song 10. Chicago 11. We Can Change the World
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