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Bob Dylan / Shot of Love
(1981) ボブ・ディランの21枚目のアルバムは、チャック・プロトキンのプロデュース。 このアルバムはニュー・ヨークで録音され、プロデューサーも変わっているので世間的に言われている“キリスト教3部作”の括りは微妙な気もしている。そのせいで、過小評価されているのが残念だ。 豪華な参加メンバーが特徴的で、ロン・ウッド、リンゴ・スター、ベンモント・テンチ、ダニー・コーチマー、ドナルド・“ダック”・ダンなどなど…。 ディランの歌唱法はデビュー以来確立されているが、ここ何枚かは歌いことに対して神経を使っているのではないかと思える。女性コーラス隊を起用することで、それに負けない力強い歌唱力を身につけ開花したような気がしている。 “Heart of Mine”のB面としてシングルでリリースされていた“The Groom's Still Waiting at the Altar”は、1985年のCDでの再発時にアナログのA面の6曲目として収録されるようになった。 ディランの歌声を堪能できる、聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Shot of Love 02. Heart of Mine 03. Property of Jesus 04. Lenny Bruce 05. Watered-Down Love 06. The Groom's Still Waiting at the Altar 07. Dead Man, Dead Man 08. In the Summertime 09. Trouble 10. Every Grain of Sand
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Bob Dylan / Slow Train Coming
(1979) ボブ・ディランの19枚目のアルバム。バリー・ベケットとジェリー・ウェクスラーのプロデュース。 ミネアポリスのマッスル・ショールズ・サウンド・スタジオで録音されたこのアルバムは、“ボーン・アゲイン・クリスチャン”として改宗したことが音楽的にも影響を与えている感じがする。 マーク・ノップラー(g)、バリー・ベケット(key)、ティム・ドラモンド(b)、ピック・ウィザース(ds)、ミッキー・バッキンス(per)のバンドに、マッスル・ショールズのホーン・セクションと女性コーラスで厚みを付けているサウンドがかなり良い。 前作から感じていたディランの黒人音楽への想いが、マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオでの録音に行き着いたのだろう。 多くのファンが戸惑ったディランの行動だが、シングル・カットされた“Gotta Serve Somebody”はグラミー賞の“ベスト・ロック・ヴォーカル・パフォーマンス賞”を受賞し、このアルバムは全米チャートで3位、全英チャートで2位となった。 聴いておきたいアルバムのひとつ。 《songlist》 01. Gotta Serve Somebody 02. Precious Angel 03. I Believe in You 04. Slow Train 05. Gonna Change My Way of Thinking 06. Do Right to Me Baby (Do Unto Others) 07. When You Gonna Wake Up 08. Man Gave Names to All the Animals 09. When He Returns
Street Legal Saved Columbia Recordsk-69