みんなのコレクションが集まるミュージアム

File

0人

エニッド・ベネット Enid Bennett (1893 - 1969) 豪/米

1926年(大正15年)に出版された『映画女優スタアになるまで』では女優エニッド・ベネット(「エニット・ベンネット嬢」)に一章が割かれています。

「そして自分も一つ映画界に身を投じやうと決心したのであります。しかし悲しいことに新移民と云ふので知己はなし、頼る人もないので、毎日ベンネットはお弁当を持つていろいろの撮影所を訪問しては臨時雇ひにならうと努めたのでした。[…]そんな血の出るやうな苦しさが数ヶ月続いた或る日のこと、ベンネットは鈍り勝ちな足を引きづつて撮影所町を歩いてゐると、一人の立派な紳士とばつたり出会いました。その紳士は余程 狼狽(あわ)ててゐたと見えて、腕の下に抱えてゐた小さな包みの一つを落としたのも知らずに、さつさと行き過ぎました。
 『あ、もしもし、包みを落としになりましてよ-』」

この紳士こそが、「英語の発音の正しい人が一人入用なところで、さう云ふ婦人を探していた」名プロデューサーのトマス・H・インスであり、ベネットはこの出会いから「とんとん拍子で出世」を遂げた、と話が続いていきます。

さすがに出来すぎだろう、と話半分で読んでいたのですが、調べてみたところ英語の発音の良さが元で役がつき、そこでトマス・H・インスの目に留まって契約にこぎつけた流れは事実だったようです。「腕の下に抱えてゐた小さな包み」は存在しなかった模様。

1922年には『ロビンフッド』でフェアバンクスの相手役を、24年には『紅百合』の主役を務めます。この両作をもって彼女の代表作とする意見も多いのですが、実はそれ以上に面白いのがフランク・ロイド監督による『シー・ホーク』です。16世紀を舞台にした小気味の良い海戦物、ミルトン・シルスやウォーレス・ビアリー等の芸達者な連中に混じってエニッド・ベネットも生き生きした演技を見せていました。

今回入手したのは5.5×9cmのカード型ブロマイド。服の色で見えにくくなっていますが右下にサインがあります。 #サイン #autograph #1920年代 #usa #女優 #フランク・ロイド

コメント

みんなのアクティビティー