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チャップリン、もう一つの『移民』(1917年公開、英パテスコープ社版)

合衆国へ向かう船が波で揺れ、食堂のチャップリンが右から左、左から右へ床を滑っていく…

チャップリン短編でも良く知られた『移民』(1917年)。今回ご紹介するのは英パテスコープ社が1930年代に発売していたフィルムです。現在一般に視聴されている版と、今回のスクリーンショットを比べてみると興味深い発見があります。

例えばヒロインであるエドナが食堂に入ってきてチャップリンと顔をあわせる場面(3枚目)。同一場面ですが撮影角度が異なっています。9.5mm版の方は左に置かれたカメラで撮影されているため、背後の扉が見えなくなっています。あるいは5枚目。船上で悪人がエドナの母の所持金を盗み取る場面。背景の樽の位置にご注目ください。

『移民』は2台のカメラで撮影されていたことになります。普通サブのカメラが用意されるのはフィルム汚破損時の予備を作成するためですが『移民』ではそうではなく、それぞれから別のネガが発生しています。気付いている方が他に誰もいないようなので調べてみました。

戦前、上映や市販用のポジフィルムを作るためにチャップリンは合衆国と英国で異なるネガを用意していたそうです。ロケ地では二台のカメラが回っていました。そのうちの一つから合衆国向けのネガ、もう一つから英国/欧州向けのネガが作成されていた。当時のチャップリン人気を考えるとあり得ると思います。

その後ネガの所有権は様々な手に渡っていき、途上で「二つネガがあった」事実そのものが曖昧に忘れ去られてしまった、ということなのかな、と。これは『移民』だけではなく同時期の『伯爵』でも同じだったりします。

#チャップリン #1910年代 #usa #英パテスコープ社 #9.5mm #フィルム

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コメント
  • 塚原ユズル

    塚原ユズル

    なるほど〜、興味深いお話でした。

    2017/12/3 違反報告
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    • はんす

      はんす

      コメントありがとうございました。

      初期コレクションを順次登録しようとしているのですが、直近で増える方が多いと収拾つかなくなりますね。負け戦と分かって出陣する武将の気分です(笑)

      2017/12/4 違反報告
    • 塚原ユズル

      塚原ユズル

      わかります!

      2017/12/4 違反報告

アイテムのHistory

  • 2017/12/02

    アイテムの公開が始まる

  • 2017/12/02

    "いいね!"が10人を超える
    公開後、1日目での達成!

  • 2017/12/05

    "いいね!"が20人を超える
    公開後、4日目での達成!

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