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ラトビア語版「パテ・ベビー映写機 フィルム・カタログ」(昭和3年)

戦前の小型映画史を考えていく時に「9.5mm映画圏」という視点があってもいいのかなと思います。

当時9.5mmフォーマットの映画が盛んだったのはフランス、イギリス、ドイツ、日本の4か国でした。とはいえ国境線が今と違っていますので愛好家の分布もずれを見せています。例えばフランスについては、植民地のモロッコにも9.5mm動画フィルム現像を扱うお店があったと知って驚いた覚えがあります。

1930年代の9.5mm映画フィルムにはハンガリー語やポーランド語字幕もみられ、東欧にも愛好家はいたようです。またバルト三国の一つラトビアでもベビー映写機は発売されていました。

20世紀前半、ラトビアの首都リガでアーノルズ・カリティスさんという方がカメラ屋さんを営んでいました。同氏はラトビアの初期映画製作にも関わった人物でもあります。日本で伴野商会が仏パテ社とライセンス契約を結び代理店機能を果たしていたように、ラトビアではアーノルズ・カリティス写真店が映写機やフィルムを発売していたのです。

2015年にリガで«アーノルズ・カリティス写真店»展という企画が開催され、同氏の功績が改めて評価され始めました。カリティス夫妻のポートーレート写真や当時のお店の様子をこちら(http://jaunagaita.net/jg284/JG284_Korsaks.htm)の記事で見ることができます。店の窓ガラスにパテベビー映写機のポスターも貼ってありますね。

今手元にあるのは同店が当時発売していた映写機用フィルムのカタログです。ラトビアは1940年にソ連に併合されますが、併合以前の独立期(1918~40年)の独自文化の現れとして貴重な資料ではないかと思われます。

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