大百怪 第四巻 No.2 海女房

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《物語》
ガタガタガタ──。粗末な漁師の家を風が鳴らす。「また時化か……」眠れぬ夜を過ごす漁師は、ふと、暗がりで何かを食べる音を聞いた。いつの間にやら板戸も開いている。「また例の化け物か。時化が続いてるから……」漁師は、そっと屋根裏に逃げ込む。土間では、子連れの化け物が鯖の塩漬けを食べているのだった。

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