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使用者から見た、YASHICA ELECTRO 35 GL
初期型のカメラの流線型で形成された、柔和で優しいデザインを周到しながら、1973年このGLで完全に新しいものに変わり、ボディがわずかに小型化され、更にレンズもわずかに広角になって40mmになりました。 外観や画角の変化に伴って露出計もCdSからより応答性の速いSPD(シリコンフォトダイオード)になり、専用フラッシュを使えばFPS(フラッシュパルスセレクター)により、自動調光が可能になりました。そのためボディには「AE/AF(オートエクスポージャー/オートフラッシュ)」という表記があります。電子制御シャッターコパルエレク+絞り優先AEで、電池で露出をコントロールするのは初代から変わりません。 COLORの文字がつき、耐亜硫酸ガス特殊ガラスを使用したレンズに変更されたそうです。70年代に入りカラーフィルムが一般化していく時代で、それに合わせて発色の良くなるレンズに搭載したようです。 個人的には、初代の面影を残しながら、性能、機能は格段にアップした YASHICA ELECTRO 35 GLがお薦めではないでしょうか ………
コンパクトカメラ ヤシカFortune Lens
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レンズ設計者から見た、YASHICA ELECTO 35
YASHICA ELECTO 35 初代 昭和41年(1966年)発売。 YASHINON-DX (4群6枚 ガウス型)の描写について 絞り開放では画面周辺部に難点があるが、絞るにしたがってよくなり、F5.6では非常に良い値を示している。実写の結果も、開放では背景の環状ボケや周辺部の像の乱れが認められたが、少し絞るとたいへんシャープになり、ボケ味もすなおであった。このレンズの設計者は、開放時の性能をいくらか犠牲にして常用絞りにおける高性能をねらうという主義のように見受けられる。 **1968年アサヒカメラ4月号 第130回ニューフェース診断室 P.247 大口径レンズでもっとも注目したいのはバックなんです。バックの出方をどうするかということで、計算だけでなく投影像も注意しました。だから投影で見るときは、少しピントの合ったところ、少し外したところの両方を見る。それによって収差の取り方が判断できた。<中略> たとえばゾナーは、非常にコントラストはいいかわりに非点収差、非点隔差が出る。それを少し倒してやれば両像がくっついてくる。だから収差としては、わりあい収斂傾向の収差をもたせていた。収斂することによってバックがきれいに写る。そういうことが多少、わかったような気がした。私はいまも設計をやっていますが、その部分も見ていますよ。 **「郷愁のアンティークカメラIII・レンズ編」(朝日新聞社)1993年 P.127 ヤシノンの高い描画性能は、YASHINON-DXの開発に携わった、藤陵厳達氏の功績が大きく、二眼レフ時代のYashimar、Yashikor、距離計時代のYASHINON、一眼レフ時代からのAutoYASHINON、YASHINON-DX、Color-YASHINONなど、機会があれば紹介したいと思います。
コンパクトカメラ ヤシカFortune Lens
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高級コンパクトカメラ Contax T
Contax T Carl Zeiss Sonnar 2.8/38 T* 1984年、京セラ株式会社から発売された、「 CONTAX T ]世界最小のレンジファインダー機、手のひらに収まるコンパクトボディにカールツァイス製の高性能レンズ、ゾナー38mmを搭載したカメラです。 CONTAX Tは、単焦点コンパクト機シリーズで高級コンパクトカメラという分野を築いたカメラとしても有名で、この後のCONTAX T2で、高級コンパクトカメラの不動の地位を獲得します。 「カメラは、まず何よりも映像である。なるべく、楽に携帯できる方がいい。しかし、実用本位で経済性ばかり重視した、画一的なカメラは持ちたくない。本物だけが持っている、あの、ずっしりした手ごたえを味わいたい。男の願望を抱きつづけるカメラ愛好家たち。 その期待に応えて、一眼レフの頂点を極めたコンタックスが、全く新しい次元からコンパクトなカメラを完成しました。35mmレンズシャッター式AEカメラ コンタックスT。京セラ、カールツァイス、ポルシェデザイングループ。国際技術協力の成果です。」( カタログより) 沈胴式のレンズにも、拘りがある!! SonnarT*38mmレンズは4群5枚構成で、最初はほかの大多数のコンパクト機のように、テッサータイプも考えられたようですが、やはり画面隅の画質に難があって、この形式になったといいます。 古典的ゾナーは、貼り合わせ面を多用した3群形式が一般的だが、このレンズの主点は、ずっと前方にあるいわゆるテレフォト形式になっています。コンタックスTも沈胴ではあるが、レンズの全長を短くするという至上命令があり、この一眼レフ用望遠のゾナーを広角化したとみられます。 カールツァイス新設計のゾナーは、色再現、コントラスト、カラーバランスなど、他のレンズシャッターカメラでは得られない高い描写性能を発揮します。
コンパクトカメラ 京セラFortune Lens
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Rollei 35-B Zeiss Triotar 40/3.5 L39-Nex
ローライ35 昭和41年(1966)の普及版、昭和44年(1969)発売のROLLEI-B35に搭載のトリオター40mmf3.5のL39マウント、L39-Nexマウントのレンズです。 普及版のレンズという位置づけですが、流石にローライ、テッサーと撮り比べをしても遜色はありませんでした。 トリオターと言うぐらいに、3枚玉のトリプレットレンズですが、イメージサークルを大きめに設定して、中心部のシャープな部分を使って撮影するので、シャープで切れの良い写真が撮影出来ます。
コンパクトカメラ ローライFortune Lens
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Contax T / Sonnar 38mm F2.8 Nex_Ver.
1984年、京セラ株式会社から発売された、「 CONTAX T」世界最小のレンジファインダー機、手のひらに収まるコンパクトボディにカールツァイス製の高性能レンズ、ゾナー38mmを搭載したカメラのレンズのNexマウントです。 CONTAX Tは、単焦点コンパクト機シリーズで高級コンパクトカメラという分野を築いたカメラとしても有名で、この後のCONTAX T2で、高級コンパクトカメラの不動の地位を獲得します。 「カメラは、まず何よりも映像である。なるべく、楽に携帯できる方がいい。しかし、実用本位で経済性ばかり重視した、画一的なカメラは持ちたくない。本物だけが持っている、あの、ずっしりした手ごたえを味わいたい。男の願望を抱きつづけるカメラ愛好家たち。その期待に応えて、一眼レフの頂点を極めたコンタックスが、全く新しい次元からコンパクトなカメラを完成しました。35mmレンズシャッター式AEカメラ コンタックスT。京セラ、カールツァイス、ポルシェデザイングループ。国際技術協力の成果です。」( カタログより) 沈胴式のレンズにも、拘りがある!! ゾナーT*38mmレンズは4群5枚構成で、最初はほかの大多数のコンパクト機のように、テッサータイプも考えられたようですが、やはり画面隅の画質に難があって、この形式になったといいます。 古典的ゾナーは、貼り合わせ面を多用した3群形式が一般的だが、このレンズの主点は、ずっと前方にあるいわゆるテレフォト形式になっています。コンタックスTも沈胴ではあるが、レンズの全長を短くするという至上命令があり、この一眼レフ用望遠のゾナーを広角化したとみられます。 カールツァイス新設計のゾナーは、色再現、コントラスト、カラーバランスなど、他のレンズシャッターカメラでは得られない高い描写性能を発揮します。
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ROBOT Tele-Xenar 7.5cm F3.8 M4/3
ロボット ROBOT Tele-Xenar 7.5cm F3.8 にM4/3マウントアダプターを製作しました。 ロボットの望遠レンズは、滅多に見ないレンズです。 ドイツ工業製品の最盛期の製品は、重厚で品格があり、小さなレンズですが、存在感があります。 描写性能は、戦闘機に搭載されたぐらいのレンズですから、現代においても遜色の無い写りをします。 マウントアダプターは、M30のスクリューマウント仕様です。需要が余りないのでしょうか? 市販品を見かけません。 レンズは、24x24mmスクエアフォーマットの仕様なので、M4/3マウントのAPS-C (23.6x16mm前後) ならピッタリと収まります。
コンパクトカメラ M30-M4/3 ROBOTFortune Lens
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オリンパス XA2 OLYMPUS XA 2 グッドデザイン大賞
1979年発売の オリンパスXA、翌年に発売されたのが、オリンパス XA2です。 オリンパス XA2 は、XAシリーズでもっとも売れたカメラだそうです。 XA2の可愛いカプセル式のカメラデザインは、1980年通商産業省グッドデザイン大賞にえらばれています。(今までカメラでは、キャノンT50と2台だけ) コンパクトカメラの「ケースレスカメラ」と言うジャンルを作ったカメラでもあります。 ゾーンフォーカス、プログラムAEで、失敗が無く写真が写せます。 手軽に写せるから販売当時、購入者の1/3は女性だったとか言われています。 現に内の家内も、写真機工業会に在職中に先輩職員に勧められて購入したカメラだそうです。 普段はそのまま撮影、風景は山のマーク、人物の全身、半身マークのゾーンフォーカス、スライドキャップを閉めると自動でリセットされピンボケが解消されます。セルフタイマーがスタンドになったり、小さいボディにアイデアが盛り沢山です。 一番の魅力は、「オリンパスXA2」搭載のズイコー35mm f2.8レンズです。レンズが3群4枚のD.Zuiko 35mm F3.5に、グレードアップされています。一眼レフ用の35mm広角レンズと遜色ない描写性能を有し、露光コントロール精度も高く、カラーリバーサルフィルム撮影にも対応した事が揚げられると思います。 いつかは、オリンパスXAにXA2のレンズを入れ替えて、レンジファインダーカメラとして使って見たいと思っています。
コンパクトカメラ オリンパスFortune Lens
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オリンパス ペン EED Plympus Pen EED (最終機)
オリンパスペンEED (1967年発売)ハーフサイズのフィルムカメラ、オリンパスペンの最終機(多分)です。 オリンパス ペンEED(OLYMPUS PEN EED)は、名前の通り、ペンEEとペンDを合体したような機種です。32mm F1.7の明るいレンズが、ペンDシリーズゆずり、一番の売りでしょう (ただしペンD3の同一スペックのレンズとは別物で、新設計されています。) 外装デザインは、シリーズのオリンパス ペンとは異なる直線基調のもので、1963年登場のペンFに似ています。 シャッター羽根が絞りも兼用する独自のオリンパスプログラムシャッターが搭載された、大口径レンズ付プログラムEEシャッター機、露出不足時にはファインダーに赤いベロが現れます。 露出計の受光素子がCdSなのもペンD系同様、かなり正確に露出決定が出来ます。 電池が無いとシャッターが切れないカメラなので、G-13 代替え電池を作りました。 1969年に発売された、オリンパスペンの価格は 6,000円、大卒の初任給半分と言われていましたが 1967年に発売された、オリンパスペン EEDは、価格が16,500円ですから、この時代の大卒の初任給と同じになってしまいました。
コンパクトカメラ オリンパスFortune Lens
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フジカ コンパクト S FUJICA COMPACT S (最終型)
1967年発売されたフジカ コンパクトシリーズ、全9種の最終型、FUJICA COMPACT S 38mm F2.5です。 このカメラに付けられた、コンパクトと言う名称が、後の「コンパクトカメラ」の代名詞になります。 それほど、このカメラは当時インパクトがあったことが推測されます。 軽量、コンパクトでありながら、ボディは金属アルミ仕様なので、プラカメに無い質感があり高級感を醸し出しています。
コンパクトカメラ フジFortune Lens
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オリンパスペン EE Olympus Pen EE(初代)
オリンパスペン Olympus Pen EE は、初代ペン誕生の1959年から翌々年の1961年発売されます。 後継機種が1980年代後半まで製造され、超ロングセラーとなる記念機種です。 レンズは、Dズイコー28mmF3.5、最終型のペンまで同じレンズです。 シャッターは1/60秒固定、絞りはセレン受光素子を用いた自動露出、AEカメラです。 通称赤ベロ、露出不足になると赤ベロが出てシャッターが切れなくなります。 シンプルイズベスト!! フィルムを入れて、巻き上げて、シャッター押すだけ!! 写真を撮るのが目的だから、失敗が無く操作は簡単な方が良いに決まっている。 今の、機能てんこ盛りのデジカメ、このカメラのようなシンプルな操作のデジカメラが欲しい!!
コンパクトカメラ オリンパスFortune Lens
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オリンパス ペン Olympus Pen(初代ペン)
Olympus Pen(オリンパス 初代ペン) は、1959年10月に誕生したハーフサイズカメラです。 ハーフサイズカメラというジャンルを開拓した、記念すべき第1号です。 まだ、35mmフィルムが高価な時代だから、ハーフサイズは通常のカメラの半分、倍の枚数が撮影できるこのカメラは、一般的に受け入れられたのだと思います。 1960年代のハーフサイズカメラを普及させるきっかけとなり、その後、オリンパスペンはシリーズ化されます。 一大ブームを引き起こした背景には、ハーフサイズによるボディの小型、軽量化は、女性層にも支持され事も見逃せない理由です。 また、このカメラの販売価格が1台 6,000円という、当時の大卒初任給の半額位、低価格でありながら、「28mm f/3.5 D-Zuiko 」、このレンズがよく映るレンズだったこともヒットの要因と考えられます。プロのサブ機として、携帯する人もいました。 オリンパスサイトの米谷美久氏による弁には、ボディの簡素化、生産効率の向上により低コスト化の実現、それによる浮いた制作費をレンズ開発に、ワンランク上のレンズにしたと語っています。
コンパクトカメラ オリンパスFortune Lens
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高級コンパクトカメラ『CONTAX T2』
高級コンパクトカメラ『CONTAX T2』再びブーム ? 最近「写ルンです」や、「チェキ」が再び人気を集めているなんて記事も目にします。フィルムカメラを経験していない年代からすると、あのアナログ具合が「新しく」「お洒落」なんだそうです。 『CONTAX T2』は京セラが1990年に発売し、高級コンパクトカメラブームを牽引したと言われていた機種です。一目見ただけで高級カメラだとわかる外装は、フィルムカメラが単なる写真を撮る道具であることを超えて、物としての魅力を愛でる相棒になった時代ならではのカメラです。 搭載レンズは世界のツァイス、ゾナーT* 38mm F2.8は、その描写力において、デジタルカメラの時代となった現在でも非常に定評のあるレンズです。このレンズはカール・ツァイスのレンズのなかでも、とくにヴィヴィッドな色の写真が撮れることが特徴です。 『 どんな景色を撮ってもドラマチックに!! 』 ボディーの素材にはチタン、ファインダーカバーガラスにはサファイアガラス、フィルム圧板には京セラのセラミックを採用。レリーズボタンは人工多結晶サファイア。レンズは沈胴式で、電源を入れるとチタンのカバーがスライドしてレンズがせり出す。レンズには絞りリング付き。電源ダイヤルはそのままフォーカスダイヤルとして機能、また、露出補正には独立したダイヤルを採用するなど、操作性に優れる。レンズはゾナー38mmF2.8[38]、最短撮影距離は0.7m。最高シャッター速度1/500秒。AE絞り優先、及びプログラムモード。 当時の定価120,000円。 《 追記 》 ネットでRECOと言う人のブログを見て、昔の自分たちを思い出すような内容で、家にもT2、2台あったのを思いだした。 今の妻と結婚する前、独身時代によく風景写真を撮りに一緒に出かけた。 僕が1台、彼女が1台、同じ風景を一緒に撮ったものです。 いつもポジフィルムを入れての撮影でも、露出の失敗がほとんど無く、一眼レフ以上にシャープに写ります。 出来上がったポジフィルムを、プロジェクターで壁に拡大投影して、撮影旅行の余韻を楽しんだものでした。
コンパクトカメラ コンタックスFortune Lens