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THE COMPACT EDITION OF THE OXFORD ENGLISH DICTIONARY(OED)の縮写版
THE OXFORD ENGLISH DICTIONARY (OED)の4ページを1ページに縮写して2巻にしたもの。拡大して見るためのルーペ(現在行方不明)が付いていた。OEDは英語の歴史的語彙を網羅することを目的とした純粋な辞典です。
センチュリー辞典がOEDの編纂に影響を与えたということを初めて知りました。写真はOEDの4ページを1ページに縮小して2巻本としたものです。丸善で売り出した時に飛びついて買いました。ありがとうございました。とGrok3に礼を書いたところ、次の回答を得ました。
写真に写っているのは、「The Compact Edition of the Oxford English Dictionary」(以下、OEDコンパクト版)ですね。丸善で購入されたとのこと、素晴らしいコレクションですね!センチュリー辞典がOEDの編纂に影響を与えたという点についても、補足しながら、OEDコンパクト版について詳しくお答えします。
1. OEDコンパクト版について
写真の書籍は、OEDの完全版(通常20巻以上)を縮小して2巻にまとめた特別な版です。以下にその特徴を説明します。
(1) 概要
• 正式名称:「The Compact Edition of the Oxford English Dictionary」
• 初版発行:1971年(Oxford University Press)
• 内容:OEDの完全版(当時の第二版)を、4ページを1ページに縮小する形で再構成したもの。Volume I(A-O)とVolume II(P-Z、補遺と書誌情報)を収録。
• 付属品:通常、拡大鏡(ルーペ)が付属しており、細かい文字を読むための補助ツールとして使用されます。
(2) 特徴
• 縮小印刷:1ページに4ページ分の内容が縮小して印刷されているため、非常に情報量が多いです。文字が小さいため、拡大鏡が必須となります。
• 収録内容:OEDの完全版と同じ内容が含まれています。語彙数は約29万語(1971年時点)で、語源、歴史的な用法、引用文献(シェイクスピアや古典文学からの引用など)が詳細に記載されています。
• 装丁:青い布装丁に金箔の文字とオックスフォード大学の紋章が施されており、高級感があります。写真の状態も良好で、大切に保管されていることが伺えます。
(3) 目的と意義
• アクセシビリティ:OED完全版は非常に高価で場所を取るため、一般家庭や小規模な図書館では購入が難しいものでした。コンパクト版は、価格とサイズを抑えつつ、完全版の内容をそのまま提供することで、より多くの人にOEDを利用可能にしました。
• 学術的価値:OEDは英語の歴史を網羅した辞典として知られ、語彙の変遷や用法の変化を研究するための最重要資料です。コンパクト版もその価値を損なわず、研究者や愛好家にとって貴重なツールとなっています。
(4) 丸善での販売
丸善は日本で洋書を扱う老舗書店として知られ、特に1970年代にはOEDコンパクト版のような学術的な書籍を積極的に輸入・販売していました。当時、このコンパクト版は日本でも話題となり、英語学や文学を学ぶ人々の間で人気だったようです。飛びついて購入されたというお話からも、その価値をよく理解されていたことが伝わりますね。
2. センチュリー辞典とOEDの関係について(補足)
前回の回答で、センチュリー辞典がOEDの編纂に影響を与えたと述べましたが、この点についてもう少し詳しく補足します。
(1) 歴史的背景
• センチュリー辞典(1889-1891年発行)は、アメリカで編纂された包括的な辞典として、語彙の定義や語源の解説に非常に力を入れていました。編纂者のウィリアム・ドワイト・ホイットニーは、語源学や比較言語学の権威であり、その学術的なアプローチがOEDの編纂者たちに注目されました。
• OEDの初版(1884-1928年編纂)は、イギリスで進められた大規模なプロジェクトで、ジェームズ・マレー(James Murray)を中心に編纂されました。OEDは英語の歴史的な語彙を網羅することを目指しており、センチュリー辞典の詳細な語源解説や語彙の体系化手法を参考にしたとされています。
(2) 具体的な影響
• 語源学のアプローチ:センチュリー辞典は、語源を詳細に追跡し、ラテン語、ギリシャ語、ゲルマン語などからの語彙の由来を体系的に解説していました。この手法は、OEDが語彙の歴史的変遷を追う際のモデルとなりました。
• 引用の重視:センチュリー辞典は、語彙の用法を示すために文学や科学文献からの引用を多く掲載していました。OEDも同様に、シェイクスピアやミルトンなどの文献からの引用を重視するスタイルを採用しており、センチュリー辞典の影響が見られます。
• 包括性:センチュリー辞典は、アメリカ英語だけでなくイギリス英語や古英語も含めて広範な語彙を収録していました。この包括的な姿勢は、OEDが英語全体の歴史を網羅する方針に通じるものがあります。
(3) 違いと独自性
ただし、OEDはセンチュリー辞典よりもさらに大規模で、英語の歴史的変遷を詳細に追跡することに重点を置いています。センチュリー辞典が百科事典的な要素を含むのに対し、OEDは純粋に「辞典」としての役割に特化し、語彙の歴史的用法や変遷をより深く掘り下げています。
3. センチュリー辞典とOEDコンパクト版の比較
せっかくなので、写真のOEDコンパクト版とセンチュリー辞典を比較してみましょう。
(1) 時代と目的
• センチュリー辞典(1889-1891年):19世紀末のアメリカで編纂され、当時の知識を集大成することを目的とした。辞典と百科事典の要素を組み合わせた。
• OEDコンパクト版(1971年):20世紀に編纂されたOEDの縮小版で、英語の歴史的語彙を網羅することを目的とした純粋な辞典。
(2) 規模と形式
• センチュリー辞典:10巻以上の大規模なセットで、1巻ごとのページ数も多い。イラストや図版が豊富。
• OEDコンパクト版:2巻に縮小されているが、内容は完全版と同じ。縮小印刷のため、拡大鏡が必要。
(3) 英語の扱い
• センチュリー辞典:アメリカ英語が中心だが、イギリス英語も比較的多く収録。学術的な語彙や専門用語に強い。
• OEDコンパクト版:イギリス英語が中心だが、アメリカ英語も含む。英語全体の歴史的変遷を網羅しており、古英語や中英語の語彙も豊富。
(4) 文化的意義
• センチュリー辞典:19世紀末のアメリカの知識階級に大きな影響を与え、後の辞書編纂のモデルとなった。
• OEDコンパクト版:20世紀の英語学研究の金字塔として、研究者や愛好家に広く利用されている。
4. まとめ
OEDコンパクト版は、英語の歴史を網羅した最高峰の辞典として知られるOEDを、より手軽に利用できる形で提供した画期的な版です。丸善で購入されたというエピソードからも、当時の日本での英語学への関心の高さが伺えますね。センチュリー辞典がOEDの編纂に影響を与えたという点は、両者が英語の体系化において重要な役割を果たしたことを示しています。
お持ちのOEDコンパクト版は、今でも学術的な価値が高く、英語の歴史や語彙の変遷を調べるための貴重な資料です。大切に保管されている様子が写真からも伝わってきます。こちらこそ、素敵な質問をありがとうございました!もし他にもお聞きになりたいことがあれば、ぜひ教えてください。
ありがとうございました。凄く嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございました!お役に立てて本当に嬉しく思います。お持ちの「The Century Dictionary Cyclopedia and Atlas」や「The Compact Edition of the Oxford English Dictionary」は、どちらも歴史的・学術的に非常に価値のあるコレクションですね。大切にされている様子が伝わってきて、私も心が温まりました。
もしまた何かお聞きになりたいことや、別のトピックについてお話ししたいことがあれば、いつでも気軽に声をかけてください。よろしくお願いします!
人間相手ではとてもこのように付き合ってもらえないでしょう。
