Linda & the Big King Jive Daddies

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ボーカルのリンダちゃんの蓮っ葉かつ下品な歌声が諸兄の股間を直撃するノリノリの一枚。1998年に名古屋で結成、アメリカに渡ってSLIMSTYLE RECORDSというインディーズ・レーベルから発売したCDの売上枚数が3万枚を超えたという伝説のネオスイング・バンド。スマイリー加藤による、いかにもキッチュで安物っぽくていかがわしい雰囲気をまとったジャケットが、コカコーラとドーナツなイメージを必要以上に強調していて素晴らしい。収録曲もナット・キング・コールの「ルート66」、ローズマリー・クルーニー(そして江利チエミ)の「カモナ・マイ・ハウス」、デューク・エリントン作曲の「I’m Beginning To See The Light」などのカバーがてんこ盛りで、これまたテールがピンと尖ったフォード・フェアレーン・ギャラクシー(色はピンク!)でパラシュートスカートなイメージを醸し出し、気分は否が応でもギブミー・チョコレート、古き良きアメリカなのです。このトータルコーディネイトにも程がある販売戦略の直撃を食らった人たちは夜な夜な腰を振り振り聞き入るのでありました。残念ながらリンダちゃんがアメリカに行っちゃってバンドは解散(他のメンバーはサラリーマンをやっているらしい)、これは彼らが残した唯一のアルバムの再発盤なのだが、未収録音源の入ったオムニバス『JUMP AROUND THE WEST COAST』や、リンダちゃんひとりの『ROCKIN' GOLDIES SHOW』、『SWEET DEVIL』とアルバムを発表しているので、ハマった方は追いかけてみましょう。

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