月報 ワーナーブラザーズ・パイオニア 1970年代

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発足時の会社名は「ワーナーブラザーズ・パイオニア株式会社」で、1970年11月11日に設立されました。
第1回新譜は1971年1月25日発売です。

資本の自由化によって誕生した会社のひとつで、アメリカのワーナーブラザーズ,
日本のパイオニア(音響機器),渡辺プロによる三社合弁となっています。

発足当初のレーベルは
・Warner Brothers(東芝音工より移行)
・Atlantic(日本グラモフォンより移行)
・Reprise(日本ビクター・ワールド・グループより移行)
・PIONEER(ゼロ・ベースの邦楽部門)
の4つです。

現役時代のレッド・ツェッペリンなどを擁していたことから、洋楽志向の強いメーカーと見られがちですが、
当初から邦楽にも力を注いでおり、最初のビッグ・ヒットは小柳ルミ子さんの「私の城下町」でした
(1971年4月25日発売)

面白いのは邦楽の取扱いで、全てが PIONEER レーベルというわけではなく、アーティストによって
「小柳ルミ子さんは Reprise」「ペドロ&カプリシャスは Atlantic」のように振り分けが行われていました。

1971年3月18日にレコード協会に加盟し、レコード・マンスリーは同年5月号からリストに掲載されています。

月報も作成していたのですが、仕様が独特です。
サイズは名刺を少し大きくした位で、きちんと製本されておらず、
簡単にバラバラになってしまいます。コンセプトとしては「欲しいレコードがあったら、
そのページを切り離してレコード店に持って行って注文してください」
というものでした。パスケースに入れて持ち歩くことを想定したサイズだったわけです。
良いアイディアですが、発売アイテム数が少ない間はこれでいいとしても、増えてくると大変ですね。
(月報がいつまで続いたのかは判りませんが)
また、保管やコレクションには向かないですね。

最後の画像は、レコード・マンスリーに載った最初の広告です。(1971年11月号)

レーベル Elektra,Asylum,Free Flight,Nonesuch,Vox 等のレーベルもが追加され、
レパートリーも拡張して行きます。

1972年4月頃には社名が「ワーナー・パイオニア株式会社」に変更されます。
1978年には、渡辺プロが資本を撤収します。
(サウンズ・マーケティング・システム(SMS)の設立)

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