大正型毛紙收入印紙 売薬税用低額面三種

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 関東大震災で明治型収入印紙の原板が焼けてしまったため新たに発行された。このシリーズから波透しが田沢切手と同じく縦に入れられるようになった。着色繊維も入れられている。明治型と比べると印紙が小型化し、さらには英語の額面表記はおろかローマ数字すら入れられなくなった。
 上段は二厘、下段は三厘と五厘。一厘は省令には掲載されているが結局発行されなかったようである。これらの印紙は売薬税用に発行されたものであるが、この印紙の発行から二年後には売薬税が廃止されているので使用済は貴重であると思われる。
 
 『日本印紙カタログ』(長谷川純)や『日本印紙類図鑑』(下邑政弥)では大正型毛紙の発行日は1916年4月30日となっているが関東大震災前であるので恐らく間違いであろう。実際の発行日は日本切手百科事典に記載されている1924年4月30日であると思われる。
発行日についてモノ日記に書いたので参考までに。
https://muuseo.com/carow151852/diaries/1

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