全日空商事 【1/500】〔NH50070〕B747−400 JA8960

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ANA
B747−400
レジJA8960

BOEING747-400型は1990年11月に就航した大型4発機である。
ANAにおけるBOEING747型は1979年1月に国内線仕様BOEING747SR-100型、1986年7月に国際線仕様BOEING747-200B型がそれぞれ就航してきたが新たに開発されたBOEING747-400型が加わった。BOEING747-400型の導入決定理由は
①BOEING747-200B型に比べ燃料消費効率がよく航続距離が長い
②運航乗員が3人必要なBOEING747-200B型に対し2人で操縦可能なハイテク設計になっている
③世界の大手航空会社の大半がBOEING747-400型導入を決定しすでに20社が226機を発注していた等で航続距離の長さ、運航コストの経済性、操縦室計器類の技術先進性に優れたBOEING747-400型の優位性が在来型と比較して歴然としていた。
BOEING747-400型の機体の特徴は主翼の構造部材にBOEING757型、BOEING767型でも使われている
新アルミ合金、動発能面等の2次構造部に複合材を用いておりカーボンブレーキの標準装備とともに機体重量が軽いことであった。
BOEING747-400D型は離着隆の頻度が高い日本の国内線用に開発された派生型で機体構造が強化されており翼端のウイングレットは取り付けられていない。
客室スペースはアッパーデッキが約7m延長されたので、国内線一般席で64席の増席が可能となった。国内線仕様機の最大569席は大量航空輸送時代を象徴する存在であった。
BOEING747-400型は国内線・国際線合わせてJA8094~JA8099、JA8955~JA8966、JA401A~JA405Aの計23機が導入された。BOEING747-400D型の導入機数は1991年のJA8099から1995年のJA8966まで合計9機である。
2006年1月発表のANAグループ2006~2009年度中期経営戦路において機種統合効果による生産性向上とコスト競争力を強化する為経済性の高い新機種(BOEING737-700シリーズ、BOEING787型機)の導入と合わせてBOEING747-400型機の退役開始が発表された。
長らくANAを代表する大型機種であったBOEING747-400型もより経済性の優れたBOEING777型の導入と退役計画の進により2011年3月をもって国際線から姿を消しBOEING747-400D型が国内線に残るだけになった。JA8960は1993年に導入されたBOEING747-400型導入12号機でBOEING製造番号25643。D型としては4番目の機材である。導入以来、国内線で活躍を続けていた。

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