マイクロエース  【A6880】 南海20000系 特急「こうや」号 登場時 4両セット

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南海電鉄では高野山への観光特急「こうや」号専用の車両として20000系を1961(昭和36)年に登場させました。
平坦線の高速運転と勾配線での登坂能力を両立した高性能車です。
1050mmピッチのリクライニングシート、冷房付の接客設 備を誇り、「デラックスズームカー」と呼ばれました。
車体は17m級普通鋼製で、冷房用電源設置の都合から4両編成中1両が付随車となりました。
外板塗装はクリーム色と赤を配した鮮やかなもので、丸みを帯びた優雅な前面形状や有名百貨店が手がけた落ち着きのある内装と相まって多くのファンを魅了しました。
1973(昭和48)年の昇圧時には主要機器を交換して対応し、1977(昭和52)年には全国植樹祭開催に伴って橋本~極楽橋間のお召列車に抜擢されるなどして長らく活躍を続けましたが、1983(昭和58)年に後継の30000系が登場した後、老朽化のために1985(昭和60)年に引退しました。
4両編成1本のみが製造されたため、観光のオフシーズンとなる冬季に検査を行うために定期運休となる独特のダイヤが組まれていました。

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