組木の価格

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某大手の玩具店では,組木が4点セットで格安で売られています。
中国製の今まで知られた組木のリメイク。

一般的には,組木の価格は,割高,高価な感じがします。
でも,よく考えてみるとそうでもないということを,今日はくどくどと話します。
組木をご自分で作られた方なら,よくご理解していただけると思います。

例えば,アメリカの某社では,組木のBurr,一本1ドルというように売られているところがあります。12本組木なら12ドルということになるわけです。しかし,これは単純な組木のBurrの場合でしょう。
材質,大きさ,Burrの構造などによっては,1本1ドルでは,とうていできません。
ケヤキやナラの20ミリ角を用いて複雑な構造のBurrを作るとなると,どう少なく見積もっても1本200円はくだらないでしょう。
とすると,12本組木で材料費のみで2400円ということになります。

次に意外と知られていないのが組木の材料の量。普通組まれて売られている事が多く,どれだけの量が使われているかは気づきにくいものです。
今回のサイコロ組木を例に挙げますと,これは1センチ角の角材を貼り合わせて2センチ角のBurrに仕上げてあります。
これをつくるのにどれぐらいの長さの角材が必要かを単純に考えてみますと,この組木の大きさは,サイコロの目の出っ張りを含めると8センチ立方になっています。使うのは主に8センチと7センチの長さの角材。仮に7センチで考えると,一面について7×7で49センチ,ざっと50センチほどかかります。これの7段分ですから,×7で350。つまりこのサイコロ組木を1個作るのに要する角材の長さはおよそ3メートル50センチということになります。
どうでしょうか。意外と長いと思われませんか。
横に並べた組木は大きさからいってもそれ以上の長さになります。
1本いくらということから考えても仮に1本200円とすると17本組木ですから,それだけで3400円ということになってしまいます。

このあたりのことから考えると,組木の価格というのは,決して割高,高価なものでもないと言えるのではないでしょうか。
もっとも,今の話には手間賃を一切考えていません。

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