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19世紀末のムーンストーンとシードパールのリング
見たとき「6月の指輪だ」と思った。誕生石のムーンストーンとパールを合わせたデザインだからだ。 1890年頃のもの。材質は14kだが、赤みがあってピンクゴールドのように見え、それがムーンストーンとパールにマッチしている。 デザインは花のような形に見えるが、イギリスの同じ頃ヴィクトリアン時代の指輪も似たようなデザインを見る。 アメリカから購入しているが、イギリスからアメリカに渡ったものの可能性も。 中心のムーンストーンは、現代よく見るムーンストーンに比べてシラーが弱い。太陽光の下で見るとぼやっと光が石の中にともり、1番きれいに見える。 周りのパールは養殖技術がない頃なので、いずれも天然だが、形がいびつなバロックである。 とはいえ、当時の真珠は真珠層が厚いので、100年以上たっても変色が見られず、白い輝きがある。 なお、アンティークリングを探していて困るのが、全体的にサイズが大きいこと。これは珍しくUSサイズ5(日本の9号)だったのも買うきっかけとなった。 当時は1ドル87円〜90円の時代で、気軽に海外のアンティークジュエリーを買えたものだった。 #アンティーク #指輪 #victorian
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19世紀のダイヤモンドのフィリグリーの指輪
フィリグリーとは、細い金や銀を巻いたり編んだりする繊細な細工のこと。希少な金属をボリュームアップして見せられる効果もあり、20世紀初頭以前のアクセサリーに見られる。 こちらの指輪も、かごのような構造で細かなミルグレインや側面まで花のような模様があり、存在感がある。 トップの六角形にかたどられた中央にあるのはダイヤモンドで、昔のカットのオールドマインカット。後ろから見るとキュレット(ダイヤモンドのカットした底面)がとがっておらず、ころんとしてるのがわかる。 金属は18Kホワイトゴールドだが、現代で売られているもののようにロジウムコーティングされてないため、そのままの色で、ほんのり黄色みがある。 超円高の時代にebayで購入。アメリカから入手だが、昔のものなので、ルーツはほかの国の可能性あり。
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19世紀のレッドトパーズの指輪(人工石?)
このように爪の高い指輪のデザインは、1890年頃のビクトリアンジュエリーによく見られる。 また、この指輪は幅広いがとても薄く、ひだにしてそのまま爪にすることで、ボリュームをもたせている。 1ドル80円台の円高のとき、今の時代では手に入りにくい宝石が、アンティークの指輪だと入手できる目的で購入。レッドトパーズは現代だと基本的に着色加工されているからだ。 しかし、手元に届いたこちら、石の質感に硬さや冷たさを感じず、軽いキラキラさから人工石ではないかと推察。ペーストガラスかとも考えたが、まったく触ってひやっと感がないのだ。 また、10kで金以外の成分が多く、銅の含有率が高いのか、赤みがかったゴールド。 ヒダの部分にも変色があるが、特に指輪のサイズを直した部分に強い変色も見られる。 そんな特徴を見ていると、最初のオーナーはあまり裕福ではなく、予算の中やっと作った指輪で、何度もサイズ直しをしながら受け継がれてきたのかなあと思う。 なお、イギリスは9Kが多いので、10Kだからイギリスのデザイン影響を受けているアメリカ製の可能性もあり。 #アンティーク #ビクトリアン #18世紀
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ピンクダイヤモンドの指輪
ピンクダイヤモンドは、流通しているダイヤモンドの中の0.01%未満と言われる。 市場のカラーダイヤモンドは、人工的に色がつけられた「トリートメント」が珍しくないが、ピンクダイヤモンドは未処理のものが多い。背伸びすれば手に入る価格かつ、美しい天然のカラーダイヤモンドである。 なお、天然のピンクダイヤモンドは不定期に産出される。しかし、オーストラリアにあるアーガイル鉱山だけは定期的に質のいいものを採掘しており、産地として有名。アーガイル産ピンクダイヤモンドの市場はシェア90%とのこと。ただ、あと数年で絶産になるだろうとも言われる。 この指輪の石は若干オレンジかかっている。ピンクパープル系が多いアーガイル産ではなく、南アフリカなどでたまたま産出されたものかも知れない。 しかし、カラット数がけっこうあるので、ピンクダイヤモンドをしっかり感じられる。なお、1、2枚目は蛍光灯、3枚目は太陽光。 1ドル86円の時代にebayでアンティークやビンテージの宝飾品を複数買ったうちの1つ。これも今買ったらもっと高いだろう。 #希少石 #ダイヤモンド #鉱物
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ヴィクトリアンのジェットのペンダント
イギリスのヴィクトリア期後半のモーニングジュエリー。もとはブローチだったのが、ペンダントヘッドに加工されている。 ヴィクトリア女王は長命だったため、ヴィクトリアンジュエリーは時期によって特徴がある。 夫アルバート公がなくなったとき、女王が喪に服して身につけていたことから、ジェットを使ったモーニングジュエリーが流行ることになった。 ジェットは黒炭の良質なものというか、植物の化石。軽くて柔らかく、加工しやすい。 良質な産地としてはウィットビー地方で「ウィットビージェット」として知られる。 しかし、19世紀末にウィットビーの鉱山は閉鎖され、ジェットの採掘は不可能に。近年、ウィットビー産とほぼ同質の良質なジェット原石が中国で発見されるまでの約100年間、ジェットは「幻の宝石」と言われていた。 #ヴィクトリアン #モーニングジュエリー #ジェット #化石 #イギリス
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ローマ帝国時代の金の指輪
私の蒐集物の中でもっとも古いものがこちら。ローマ帝国のエリアから出土し、2世紀頃造られた指輪。 材質が22Kで金の純度が高いため、薄く小さくてもずっしり感がある。 ずっと地中にあった圧力により、楕円形につぶれている。 サイズが日本の1号くらい。貴族の子どもがつけていたと思われるが、指が細い人ならピンキーリングとして使えるところがいい。 当時の人の体験をそのままできる、実用可能なアンティークが好きなのだ。 #古代ローマ #考古学 #博物 #アンティーク
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アポロ時代の月球儀
月の裏側まで描かれた初めの頃の月球儀。1960年代のアポロが月に行った時代になって裏面まで描かれた月球儀が登場するように。 これより少し前の月球儀は、観測できない裏側が白紙になっていた。 なお、この月球儀はアルミ製でとても軽い。同じデザインで中の空洞を利用し、上部に穴が空いており貯金箱タイプもebayで見かけることがある。 消してしまったが、入手したときはペンで印がつけられていた。ここに宇宙飛行士が降り立った、などと子どもが記入したのかもしれない。 #理科 #科学 #宇宙 #天文 #サイエンス
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