エドワーディアンのオークのキャビネット

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エドワーディアン時代のオークの収納棚。オークはイギリスの象徴にもなるほどで、英国アンティーク家具ではスタンダード。

重厚で硬く、重いのが特徴。このキャビネットも小さいが無垢材なので持ち上げられない重さである。

キャビネット自体は珍しくないが、このサイズでこんなに細かく棚板がついてるのはレアで、ディスプレイケースに最適だと思った。

世の中の珍しいものを集める「驚異の部屋」の時代が衰退してくると、部屋全体に蒐集物を並べるのではなく、キャビネット内に作るのが主流になった。まさにキャビネット・オブ・キュリオシティである。

よって蒐集物の中でも小さなものをこの中に収めている。上段は海外旅行のおみやげ、中断は宝飾品、下段は化石類などとコーナーをわけている。

ちなみに、アンティーク家具にはよく古艶(patina)という用語が使われるが、patinaとは、ラテン語で「古さの持つ味わい」、「時を経て刻まれた風合い」のこと。

この家具からもそれがとても感じられる。なお、オーク家具で珍重される虎の様な模様(虎斑とらふ)が上部の縁に見られる。

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