FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS

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2013年11月にフルサイズセンサーを搭載する世界最初のミラーレス一眼カメラとしてα7とα7Rが発売されます。その際にフルサイズに対応したレンズとして発表された5本のレンズのひとつがSEL2870です。α7と同時に発表されたレンズはZeissやGの銘をもつ高級レンズでしたが,SEL2870だけは普及型レンズとしての位置付けで,キットレンズとしても歴代の無印α7 (ILCE-7, ILCE-7M2, ILCE-7M3)にバンドルされてきました。SEL2870の発売当初の価格を調べると61,950円(税込み)となっていて単体では随分と高価な値付けであったようです。現在の実勢価格は3万5千円前後なのでメーカー希望価格とかなり乖離しています。キットレンズなのでレンズだけ手放す人も多いためか,中古は1万円台で入手できます。

このレンズは,α7iiiを中古で買うときに,さすがにまったくAFレンズなしというのも悲しいなぁ,と思って安直にレンズキットの中古を調達したので,当然のごとく本体とともについてきました。広角側は24mmじゃなくて28mmだし,望遠側もかなり遠慮がちな70mmでイマドキのレンズとしては随分とあっさりしたスペックです。手元にある標準レンズのなかでは,フィルム時代のPentax FA 28-70mm F4 ALと似たようなスペックですが,大きさ,重さはPentaxのほうが一回り小ぶりです。Pentaxは普及レンズなのにF4通しで,望遠端ではSEL2870よりも明るいのです。ただ,フィルム時代に比べて最近のレンズは大きく,重く,高価になる傾向なので,SEL2870のように控えめなスペックでそこそこ写り,軽くてコンパクトであることはある意味貴重です。Pentaxx FA 28-70mm F4 ALはフィルム時代にあってもコンパクトでしたので,SEL2870が特別大きいと言うわけでもないですし,現行レンズとして十分にコンパクトだと思います。

写りは値段なりだと思いますが,高画素機で撮った画を等倍で見なければほとんど何も気がつかないと思います。細かいことを言えば隅が甘いとか,普及型ズームレンズにありがちな欠点は普通にあります。しかし,そういうことを気にするレンズではないし,軽くて小さいことは正義です。AFはイマドキの爆速AFレンズとはもちろん比較になりませんが,一世代前のaps-c専用望遠レンズのSEL55210に比べればずっと歩留まりがよく動き回る犬を狙ってもα7iiiの動物瞳AFでたまには目にピントがきます。

可もなく不可もなく,たぶん,十分なのです。とはいえ,24mmが大好きな自分には広角端が28mmというズーム域はどうしても馴染めず,また,望遠端が70mmなのにF5.6ってのも我慢できず,結局,単焦点のSEL55F18Zとお手軽ズームのSEL24105Gを買ってしまったのでした。文句つけてお買い物する理由をでっち上げてるだけってのはもちろんわかってるんですが...。

このレンズによる作例を
https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/FE%2028-70mm%20F3.5-5.6%20OSS
に置いています。

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