グーニーズ

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有名な映画が原作のゲームブック化作品だが、無理を感じさせないオリジナル要素が多く、ある意味映画より完成度が高い

二見書房らしい紙媒体ならではのいろいろな仕掛けやアイディアが多く、終始飽きさせない傑作

二人用ゲームも収録

なお、著者のハリー・リンド氏は同社発行ゲームブック「魔城の迷宮」の著者(奥谷晴彦名義)であるほか、ドラゴン・ファンタジーシリーズ(著者J・H・ブレナン)の挿絵を担当(フーゴ・ハル名義)する等、非常に多才な人物

https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/178
https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/160

魔城の迷宮
シルクロードの砂漠にある複雑怪奇な構造の魔城「ルドス」が舞台 城内に隠された秘宝の謎を解く事が目的となる 殆どのページが挿絵の迷路と言う画期的な作品で、実際にページをめくるだけでも面白い 迷路の挿絵は使い回しが(おそらく)無く一枚一枚が丁寧に描かれている 一方で、純粋なゲームとしてとらえると表記の誤りがかなり多いのが残念 初版では訂正しないと絶対にクリアできない箇所がある マッピングやメモを取らないとクリアはかなり厳しいが本文表記等(写真4)から無理にクリアする必要がない不思議なゲームとも解釈可能 迷路なので当然マップ内の殆どの場所を何度も行き来可能だが、フラグ処理的な管理や手間は最小限になるよう設計されている 付属品として、切り離して使用する暗号表とマップ作成用シートがあるが、暗号表は通常にクリアするためには必須となるため中古品を入手する際は要注意(マップ作成用シートは自作で対応可能) また、発行時期により上記訂正箇所が記載された黄色い紙が付属する場合がある なお、著者の奥谷晴彦氏は同社発行ゲームブック「グーニーズ」の著者(ハリー・リンド名義)であるほか、ドラゴン・ファンタジーシリーズ(著者J・H・ブレナン)の挿絵を担当(フーゴ・ハル名義)する等、非常に多才な人物(写真5) https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/169 https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/160
https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/178
暗黒城の魔術師
ドラゴン・ファンタジー第1巻 剣と魔法のファンタジー世界アバロンを舞台にしたシリーズ 伝説の英雄アーサー王や魔術師マーリン、円卓の騎士らが脇役として登場する 著者J.H.ブレナンならではのブラックユーモアとジョークに溢れたシナリオ展開、描写が最大の醍醐味 登場する敵もおふざけ気味なユニークなものが多い 他の多くのゲームブックと異なり、口語体(会話風)の文章 また、二見書房のゲームブックの多くに共通する紙媒体を生かしたパズルやギミック、付録類を楽しめる 一方で、項目数が必要最小限に絞られており、進行やパラメーター等、プレイヤーの自己管理が必要な部分が大きい(例:1つ前の項目番号に戻る指示が突然現れるため、項目番号をある程度憶えておくかページを指で挟んでおく習慣が必要) 挿絵は同社発行ゲームブック「グーニーズ」および「魔城の迷宮」著者でもあるフーゴ・ハル氏による 暗(黒)い部分で何がどうなっているのかわからないものもあるが、リアルで物語を盛り上げるおぞましい(=素晴らしい)画風は本シリーズに不可欠な要素 2004年から2012年にかけて、創土社から「グレイルクエスト」シリーズとして復刊されたが、第5巻「魔獣王国の秘剣」までで中断している(各巻のタイトルは同じ)
https://muuseo.com/Enban_jin_A/items/160

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