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シン・ウルトラマン
帯の「ネタバレ注意」がいかめしい。確かに、何が出るとかアレが何だとか、初回は色々驚いたからね。この配慮はありがたい。 内容については、まだ上映中なんでここでは控えておきます。パンフレットから読み取れる(かつネタバレにならない)情報について。 えーと。映画の感想サイトなんかを回っても、「庵野秀明監督作品」だと勘違いしてる人がえらいことたくさんいます。タイトルに「シン」ってつけちゃったし、開始0分でテロップ芸出すし、実相寺アングル山盛りだから無理もないんだけど。しかし。 この映画は「樋口真嗣監督作品です!」と声を大にして言っておきたい。賞賛も疑問も、本当は樋口監督に向けられるべきなんだよ。 パンフレットに、エンドロールが全部載ってます。なんと4ページ。載ってる名前をじっくり追ってみて下さい。「あれ!この人どこに出てたの!!」「えっ!本当の本人連れてきちゃったの!」「あっ、この人チコちゃんに出てた人じゃない?」などと、いっぱい発見があります。 さらに、そのエンドロールのあちこちに顔を出してる「庵野秀明」。お前は何人いるのかと。でも、多分(想像)「総監修」って肩書が示す通り、撮影現場で「違う!スペシウム光線の発射ポーズはこう!」「この怪獣にはAタイプマスクだって言っただろう!」「空中戦のシーンではこの劇伴!いいね!」などと、オタ知識全開してただけじゃないかと。そんだけやっておきながら、「決定」は全部樋口監督に預けてたんだろうな。だって、ほら、 パンフレットにアンノ氏のインタビューがどこにも載ってない。 スタッフ紹介にもアンノ氏の名前が出てない。 パンフレットを作るにあたって、庵野氏のインタビューは絶対にあってしかるべきだと思うんだが、こりゃもう、本人が名前を出すのを渋ったとしか思えない。つまりは、「この映画の完成クオリティについては、俺じゃなくて、他のスタッフに責任があるよ」ってことを言いたいんだろうか。 パンフレットの紹介なのに、庵野氏のネタになっちゃった。映画は面白いです。これから2回目行ってきます。
リメイク 監督 樋口真嗣 990円 映画館BLACK
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映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021
映画鑑賞後に、原作コミックを(30数年ぶりに)再読。改変部分の多さに驚く。でも、映画は全然不自然じゃなかった。むしろ、「判りやすい」方向に演出されてる。これはかなり「イイ」改変じゃなかろうか。 ネタバレしちゃうと、武田鉄矢の「少年期」は歌われません。でもちゃんと「小戦争」になってた。 パンフレットは組み立て付録やエピソードを追いかけるシールなんかもついてて、「親子で楽しんでください」仕様。
リメイク 監督 山口晋 880円 映画館BLACK
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DUNE/デューン 砂の惑星
評判のすこぶる悪かった(でも私は好き)84年版のリメイク。でも、実のところ「尺を長くして省略したエピソードを追加した」だけじゃないかと邪推。だってスティルスーツも砂虫も、砂の表情も貴族趣味も、あんまり変わってないんだもの。でもえらいひとは「さすがビルヌーブ!」って絶賛するのかな。無駄に流血(のイメージ)多いのもなんだかな。 パンフレットはほぼ正方形。元の小説の基本設定を載せなきゃならんから、こらまた字が小さい。読むのにひと苦労。 あ、脚本家の佐藤大氏の感想が載ってる。微妙にビルヌーブをディスってないかこの文章?
リメイク 監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ 900円 映画館BLACK
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ドラえもん のび太の新恐竜
「のび太の恐竜」なんと3回目の映画化。いや、原作が名作で、スピルバーグ(E.T.を作る前)が影響を受けたってくらいだから、そりゃ映画監督にしたら挑戦し甲斐のある題材でしょう。で、今作は、と。 前作、前々作で主役だったフタバスズキリュウは退場。なぜなら、首長竜は「恐竜」じゃなくなった(ということが一般に認識された)から。代わりに、羽毛の生えた「恐竜から鳥類へのミッシングリンク」の双子が主役。最新の学説を追いかけなきゃならんのか。漫画も大変だ。 内容は、大人が見るとぼろぼろ泣いちゃうような「子供の成長」に焦点を当てた物語。もうね、いかんね。のび太が病気の恐竜を看病するシーン(物語前半だよ)だけで涙出ちゃうもの。劇場の客席が「ソーシャルディスタンス」とやらで、一つおきになってるのがありがたかった。我が子に父の泣いてる顔を見られずにすんだよ。 後半、つまり原作とは違う展開の「ピンチからの脱出」は、「本当にそれでいいのか」って展開がぼちぼち。「それでよかったのか」を子供と話し合ってくれということなんだろうか? パンフはシールやペーパークラフトがついたサービス満点仕様。大人向けに、監督や脚本家へのインタビューもちゃんと載ってる。ミスチルの歌の歌詞も載ってる。これがまた、泣かせるんだ。
リメイク 監督 今井一暁 770円 映画館BLACK
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16ブロック
原題: 16 Blocks これ、何かってぇと、クリント・イーストウッドの「ガントレット」なんだよ。ちゃんと覆面バスでの突撃もある。でも、証人役をケーキ屋志望の黒人男性に、刑事をハゲデブビッコに変えて、全然違う映画に仕立ててくれました。常に痛そうなブルース・ウィリスだけど、最後にちょっとだけ笑顔見せます。 パンフレットは小さな正方形。ざらっとした紙と印刷で、とげとげしいニューヨークの空気を再現しているかのよう。
リメイク 監督 リチャード・ドナー 600円 映画館BLACK
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ピンクパンサー
原題:The Pink Panther スティーヴ・マーティン主演版。実はピーター・セラーズ版をまともに見たこともないんで、比べて面白いかどうかはわかんない。単体としては、「ああ、アメリカ人て、フランス人をこう見てるのか」ってのがよく分かった。 パンフレットは普通サイズ、普通のページ数。パンフレット見るだけで、ギャグの寒さが判ってしまうのがなんとも。 見開きにかっこ悪いクルーゾー警部。ビヨンセのセクシーな写真をもっと載せてもよかった気もする。が、そうなったらなったで、「主役がだれか判らない」と書くんだろうな、私が。
リメイク 監督 ショーン・レヴィ 600円 映画館BLACK
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仮面ライダー THE FIRST
そうそう、こういうのが見たかったんだよ、的なライダー。海の向こうじゃバットマンやらスパイダーマンやらが大金かけてリメイクされてるってのに、本朝ではなかなかそういう作品がでなかったんだよな。産業スパイとしてのバッタ男の使い方とか、ああそうだよな、そうそう、これが本来の改造人間の使い方だよな、とうなづきまくった記憶が。が、まぁその。成績的にはというと。 惜しいなあ。もうちょっとシナリオ練ってくれれば、と思わないでも。 パンフレット、ちょっと枚数多め。オリジナルに近づけつつ、すきっとした現代的なイケメンライダーをたっぷり見せてくれます。よく読むと、スタッフの中に思わぬ大物の名前があったりして、みんな仮面ライダー大好きなんだな、と。ただし、パンフレットの定価は1000円。あらびっくり。
リメイク 監督 長石多可男 1000円 映画館BLACK
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Shall We Dance?
日本映画のリメイク。 いや、日本版はさ、社交ダンスとは縁のなさそうなさえないオッサンがダンスを始めるところが面白かったんだけどさ。ハリウッド系美男美女が同じことやってもな、的なものはありますが。まあそれでも、元の話が面白いんで、リメイクしたって面白いことに変わりはない。 パンフレット、表紙からして美男美女。仕方ない。つか、ジェニファー・ロペス、スタイルよすぎだなぁ。↑に乗せてないけど、ダンス中の写真のお尻の盛り上がりとかもう、ああ、これが「美しい」ってことか、とうなっちゃう。
リメイク 監督 ピーター・チェルソム 600円 映画館BLACK
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ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史
声優が一新された後の作品。旧「宇宙開拓史」のリメイク。 声優については違和感なし。いや、ゲストについては色々言いたいけど。それはそれ。 旧版で一番不満だったギラーミンとの決闘シーンが原作通りになったのは万々歳。でも、その後に余計なシーンが継ぎ足されて、せっかくの緊迫感あふれる場面が台無しになってるのがもうひたすらに残念。 パンフレットは組み立て工作がついてたり、物語にあわせてシールを貼っていく仕様になったいたりと、子供たちが喜ぶつくり。これは満点。とくに、シールは映画をみたあとで、物語を親と一緒に振り返ることができる。他の映画でもやってほしい。
リメイク 監督 腰繁男 500円 映画館BLACK
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60セカンズ
Gone in Sixty Seconds 「昔、バニシングin60っていうすげー面白い映画があったんだけど。」 「あれ、ほとんど監督の手作りなんだよね」 「あれをさ、大スターとVFX駆使してリメイクしたらもっと面白くなるんじゃねぇ?」 って会話が、どっかで交わされたんだろうなぁ。面白くなったかと言うと。まぁその。 パンフレットも、「主役はスター」です。せっかくの「エレノア」も手前にぼんやり顔のスター様を立たせての撮影。
リメイク 監督 ドミニク・セナ 500円 映画館BLACK
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ローラーボール
原題: Rollerball 面白そうな競技なのに、映画が始まってみると競技は「背景」でしかないという、まあ当たり前の展開。予告編であんなに面白そうだったにな。 でもさ、ほら、例えば「コブラ」の「ラグボール」ってめちゃくちゃ面白そうじゃない? コブラが出て無くてもみてみたいよね。 ソレはソレ。 パンフレットも、競技の解説一切無し。ルールとか、装備とか、補足ポイントいっぱいあるだろうに。 それどころか、このパンフ、構成がひたすらコラージュ写真なんだよね。ちいさい劇中の写真をびっしり貼り付けてる。最初からさいごまでソレ。目が疲れる。
リメイク 監督 ジョン・マクティアナン 500円 映画館BLACK
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タイタンの戦い
原題: Clash of the Titans 人形のストップモーションから、CGへ。技術は進歩した。話の面白さは、といいますと。まあその。まだ公開から10年も経ってないのにほとんど記憶に残ってないってこた、まあ、そういうことなんだろうな。そも、この手の「モンスターと剣で戦う」ってぇアクションは、既にスター・ウォーズがやっちゃってるし。ああ、だからリーアム・ニーソンか。 パンフは、表紙が横にべろべろっと広がる、ちょっとだけ凝った作り。
リメイク 監督 ルイ・レテリエ 700円 映画館BLACK
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デス・レース
原題: Death Race 「デス・レース2000年」のリメイク。リメイクの方がタイトルがシンプルだという、稀有な例。「2000年」はそりゃあもう面白くて、このリメイクには期待大だったんだけど、「人をひき殺すと点数加算」というルールは使われない、お行儀のいい(平凡な、とも言う)映画になってしまった! なんてこった! あのルールがあの映画のアノ映画たる所以なのに! おかげで「デスレース2000年」ではなく、どっちかってぇと「マッドマックス2」に近くなってしまった。そして、マッドマックス2は本家本元がリメイクした大傑作があるので、イマサラこの映画はかえりみられることもなく。ああほら、記憶の彼方に。 パンフをみると判るけど、「2000年」の時にはあった「狂った色彩」がなくなり、どれもこれも鉄(くろがね)の地肌むきだし。ほらマッドマックス2だ。
リメイク 監督 ポール・W・S・アンダーソン 不明 映画館BLACK
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE. 一体何回「逃げちゃだめだ」を聞かなきゃなんないんだろう。2007年の映画ですが、2019年現在、まだ完結してません。ただ、これは1995年のTV版(の前半)を丁寧に描きなおしたもので、画像映像にこだわる人にとっては嬉しいサービスサービスだったんじゃないでしょうか。 パンフは、きちんと製本した作りなのに、ひたすら「デジタルで描くとはどういうことか」って文章がこまかーい字で書いてあるだけ。これでこの値段!?と思ったことをよく覚えてる。
リメイク 監督 庵野秀明 1000円 映画館BLACK