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マルコヴィッチ&シャイト ネオルネサンス ブローチ
二つの尾っぽと翼を持った人魚の両隣に恐ろしい顔のマスクがデザインされたグロテスク様式のブローチは、モノトーンの服装にも合わせやすいいぶし銀の色合い。 模造宝石を使っているところがいかにもこの時代のものである。私の持つネオルネサンスの指輪などとの相性も抜群だ。Markowitsch&Scheidの作品である。
ブローチ マルコヴィッチアンドシャイト 不明大魔王
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鍍金 貴婦人の手首 シュガートング
ハンドルは矢羽、トング部分は女性の手というなんとも私好みの逸品。 特に手の部分はシュガートングとは思えない細かさで、 この時代らしい袖口や指に嵌めた指輪まで見て取れる。 何が素晴らしいってこのデカさである。 砂糖が高価な時代にこの大きさのシュガートングはかなりのステータスなのだ。 専用のケースもこれまた良く出来ている上に、良い状態で残っている。
シュガートング 不明 某アンティーク店大魔王
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ヴィエナブロンズ 走る野ウサギ ペンワイプ
しっかりと生え揃ったペンワイプの猪毛。 素晴らしい表情のウサギ。 ヴィエナブロンズの中でも中々大ぶりなこの作品はキャビネットをしっかりと彩ってくれる。 普段は写真の様にピンクッションの如く使っている。
ペンワイプ ヴィエナブロンズ 不明大魔王
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ヴィクトリアン シェーズロング
元々は貴族が邸のサロンで客人を招き社交をするために作られたエレガントな椅子。 寝られる部分と座れる部分が同居する形のものは珍しく、すぐに購入。 風呂上がりに裸で寝るのも一興。
シェーズロング 不明 不明大魔王
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ヴィクトリアン シルバースタンプボックス
今回紹介するのは英国製にも関わらず、とても細やかな作りの文具で、二人のプットーと森の動物を細かく打ち出したルプセ細工というスターリングシルバー製の切手入れである。縁は切手のミシン目をイメージしたデザインで、とても素敵だ。 これが作られた当時の識字率は低く、王侯貴族等知識階級のみが郵便・書簡にまつわる贅沢な文房具を有していた。またそれは特権階級のステータスでもあった。 機能面で言うと、二段に分かれていて、上段は、種類の異なる切手を入れられるように三つに仕切られている。 内側にも鍍金が施されていて、中々の贅沢品である。
スタンプボックス 不明 不明大魔王
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ウォルファース オニキス 亀と子ども アシュトレイ
現代の逸品というには少し古い20c中頃の作品。 作りは素晴らしく、灰皿周りのスターリングシルバーの装飾付き縁取りも美しい。 特筆すべきは真ん中に鎮座するブロンズ像である。 亀と子どもというモティーフは私も中々見たことがなく、亀好きなので購入に至った。 まだまだ研究の余地があるデザインである。 cf)ボーボリ庭園 騎士の広場の噴水のイルカとプットー 亀に乗った小人のモルガン像
アシュトレイ Wolfers Frères 不明大魔王
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ロイヤルウースター 馬鈴薯デミタスカップ
ロイヤルウースターはブラッシュアイボリーの 馬鈴薯型デミタスカップである。 素晴らしい色遣いに釉薬の使い方の妙、奇抜かつ美しいフォルムは私の心を射抜いた。これで飲むモカマタリの何とも美味いことよ。
デミタスカップ Royal Worcester 不明大魔王
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小鳥 卓上カレンダー
生え初むる鶏冠と、背中が石でできたところがチャームポイントの合金製の小鳥は、エサを食べているようなポーズも面白い。 肝心の曜日、月、日を書いたカードも完品で、 実用性を持ちつつも机の上を楽しくさせてくれる一品となっている。
カレンダー 不明 某アンティーク店大魔王
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地中海珊瑚 動物彫り カフリンクス ボタン セット
その9割がイタリアで加工されたという地中海珊瑚。 加工すると何と4分の3ほどは削られて捨てられてしまうとのこと。 地中海珊瑚のクラバットピンの回でも書いたが、現在では特に貴重な物であり、1gの値段が金よりも高級な時期があったという。 さてこちらのカフリンクスとボタンだが、 現在銀食器で有名な英国のマッピンアンドウェッブのパリ支店の商品である。 毛並みまでもが忠実に彫られた、狩に関する様々な動物(犬、馬、ウサギ、鹿)は中々肉厚で存在感もあり、まさに貴族の遊び心。 鎖部分にはフランスの金が使われていて、地中海珊瑚の独特な色味がしっかりと袖口を彩ってくれる。
カフリンクス Mappin&Webb 不明大魔王
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地中海珊瑚 ナイフを持つ手 クラバットピン
イタリア西部サルディニア島で採取されたことからサルディとも呼ばれる地中海珊瑚は、血赤ほど紅く無く、 なんともエキゾチックで魅力的な色合いを持つ宝石珊瑚である。 その歴史は古く、メデューサが退治され海に落ちた血が赤い珊瑚となったと言われており、0年代には既にお守りとして使用された。 そして13世紀頃から19世紀頃にかけ、様々な商品に加工されて世界中に輸出もされた。 こちらはその末期の品物である。 現在では汚染が進み、保護されたり白い「フ」があったりする為、もう手に入らないと言った意味でも貴重な作品である。 握り拳のお守り「ヒーガ」は、17世紀のスペインで使用されており、この作品は金で出来たナイフと袖の彫刻や真珠も含め、凝った造りとなっている。 指の造形なども見事である。 続いて上げる作品も地中海珊瑚を使っているので、 そちらの説明もご覧いただけるとより楽しめると思います。宜しければどうぞ。
クラバットピン 不明 某アンティーク店大魔王
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イルカとプットー シュガートング
イタリーはフィレンツェ製のシルバーシュガートング。 立体的なプットーとイルカが素晴らしい作品である。 下から見たプットーのお尻も良い感じで、360度楽しませてくれる。 挟む部分がホタテ貝とトライデントというところもポイントだ。
シュガートング G.Accarisi 不明大魔王
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悪魔の顔 カクテルピック
悪魔の顔が私好みのカクテルピック。 毎晩の晩酌に花を添える素敵な逸品。 これにライムを刺し、作りたるはその名の通りエル・ディアブロ。
カクテルピック William Hutton &Sons Ld. 不明大魔王
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スネークウッドシャフト 銀ハンドル ヘビステッキ
ブナの葉陰より出でましたるは、感情の無い様な顔をした二匹の蛇。 その目はルビー製でキラリと獲物を狙う。 オーストリアシルバー製のハンドルは、ホールマークより1867-1922年の間の物であることが判る。 シャフトには、木目こそそこまで良くないものの、スネークウッドが使われている。 また、フェルールはオリジナルの合金である。 しっかりと贅を取り込みつつ、アンティークステッキらしくサイズ感も丁度良く、なんとも素晴らしい逸品だ。
ステッキ 不明 某アンティーク店大魔王
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木彫 頭巾を被った鳥 ステッキ
ブライヤーで見事に象られた、なんとも言えない表情の鳥は、パイプスモーカーの私の心を見事に射抜いた。 ガラス義眼も、白目と黒目がハッキリしていて表情を作るのに一役買っている。 さらに特筆すべきはシャフトである。 なんと、木の輪っかを重ねて作っているのだ。 これは大変凝った作りで、当時の注文品のクオリティの高さに驚かされる。 程よくシャンクはしなり、突き心地も良い。
ステッキ 不明 某アンティーク店大魔王
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横たわり美人 シガーホルダー
足がそれぞれ一本ずつと、上半身の計3点セットとなった葉巻ホルダー。私が幾つか所有しているメシャム彫刻の喫煙具の女性の中で最も美しいのがこの方である。 シルクサテンとレースで丁寧に作られた枕と膝掛けも相まってまるでベッドのようなケースに鎮座され坐したるは、どの角度から見ても絶世の美女だ。 甘美、いや恍惚すら感じられるその表情は、 いくら見ても飽きを感じさせない。 御髪や服、どれをとっても当時の素晴らしい彫りを堪能できる逸品。
シガーホルダー 不明 某アンティーク店大魔王