Björk Guðmundsdóttir (ビョーク・グズムンズドッティル)

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アイスランド出身の世界の歌姫「ビョーク」が
11歳の時に母国で出した最初のソロアルバム

このアルバム、再版されたCDでは比較的入手しやすくて
私もCDでは以前から持っていたのですが
アナログ盤は何度か再版されているはずなのですが
なかなか見かけることもなく
ごく最近、偶然見つけてゲットしました…(苦笑)

メディアがCDだろうがレコードだろうが原盤が1977年ですから
どちらでも良い…いやノイズはCDのほうが出ないでしょうし
気軽に聴けるのですが
元々がアナログレコードの時代のものであれば再版でもいいから
やはりアナログレコードで持っていたい…という妙なこだわりです…(苦笑)

アルバムの内容としては基本的にはカバーアルバムで
ビートルズやスティーヴィーワンダー、エドガー・ウィンター、
マラニー・サフカの曲をアイスランド語の詩にして
ビョークが歌っているアルバムです。
ただ、オープニング曲としてインパクト抜群の
A-1「Arabadrengurinn」は
ビョークの継父であるSævarがこのアルバムの為に書き下ろした曲だそうです。
他にもA-5「Fúsi Hreindýr」もアイスランドのギタリスト
Björgvin Gíslasonが書き下ろした曲です。

そしてA-4のインストゥルメンタル曲「Jóhannes Kjarval」は
ビョーク自身の作曲で彼女自身が
非常に美しい音色のフルートを吹いています。
このどことなしに哀愁漂うメロディラインが
きっと彼女の原点に近いものなんだろうなぁ…と思うと
何とも感慨深いものがありますねぇ
まぁ、こちらの勝手な想像ですが…

B面にもインスト曲がありますが
B-4「Músastiginn」
こちらではビョーク自身がソプラノサックスを吹いています。

歌声はもちろん11歳らしい幼さですし
カバー曲がメインの為
楽曲も歌いまわしも後のビョークから考えると非常に普通です。
でもやはりビョークの歌声なんですよねぇ…
それをはっきり感じられるだけでも個人的にこのアルバムには
めちゃくちゃ価値があります。

このアルバムを出したことにより
当時アイスランドでは「天才少女出現!」ともてはやされ
セカンドアルバムの話もあったそうなのですが
カバー曲メインのこのアルバムの方向性や環境に
違和感を感じその話を断りいったん表舞台から姿を消すことになります。
ちなみにアルバムの売り上げで得たお金で
ピアノを買って曲作りに没頭した…なんて話もあるようです。

当時このアルバムはアイスランド国内で
限定版のレコード・カセットで発売され
7,000枚は存在してるのだそうです。
何せ当時の資料や情報が少ないため
よくわからないのですが
その後、アナログレコードは何回か再発され
CDとしても発売されました。
私の持っているレコードも再発盤です。

このアルバムを聴いた後に
TappiTíkarrassやKUKL
Sugar Cubes そして世界ソロデビュー後のアルバムを聴いていくと
10代からどんどん大人になっていくビョークの移り変わりが
感じられてそれも楽しいのですよねぇ…

1977年12月リリース

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